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2014/05/05更新

独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

214分

7P

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組織の権力構造

すべての組織の権力構造は、次の3つのタイプの支持者の数によって決定づけられる。

①コア支持層
権力者がインセンティブも含めて個人的にコントロールできる支持基盤。言う事を聞かない潜在的な敵対者はどの組織にもいるので、それに対抗する、自分がとりたてた勢力に権力基盤を移していく作業が必要になる。コア支持層に対しては、自分を支持してもらう代価として何を与えるのか、という事が、彼らの支持の強さや持続性を図るために最重要である。どんな味方も報酬を与え続けないと離反するという冷徹な認識が必要である。

②コア予備軍
権力の獲得・維持・強化に一定の影響力を持つ人たちで、コア支持層の予備軍となる人達。

③一般メンバー
組織の単なる構成員。

権力基盤をつくるセオリー

①コア支持層の数をできるだけ小さくする
権力者にとっては、自分の直接のサポーターである、コア支持層を常にコントロールする事が重要である。対面で直にコミュニケーションし、それぞれの実力や行動を把握し続けるには、コア支持層の数は少なければ少ないほど良い。

②コア支持層を常に不安定な状態に置く
コア支持層の人数が少ない方がいいのは、各人をよく監視する事ができ、潜在的な下克上、反乱を抑え込む事ができるからである。また、コア支持層を不安定な状態に置けば置くほど、権力者の権力基盤を強化し続ける事が可能になる。コア層を不断に入れ替え、自分に対抗する反対勢力が生まれる余地をつくらないのは必須である。

③コア予備軍を増やし、代わりはいくらでもいるという状況をつくり出す
コア予備軍の数を増やす事で、コア支持層に「代わりはいくらでもいる」という事を明確に示す事である。

④自分のコア支持層にはきちんと報いる
コア支持層に対しては、不安定な状態にすると同時に、十分な報酬で彼らの忠誠心をつなぎ止め続ける必要がある。最適な報酬とは、満足感はあるものの、多すぎない報酬である。多額の報酬を一度にもらってしまうと、ポストへの執着がなくなり、いつでも逃げたり、反旗をひるがえしたりする事ができる。そして、報酬は権力者経由でしかもらう事ができないという事が重要である。

⑤大きな「支持連合」をつくれ
第三層まで含んだ全体の支持者の事を「支持連合」という。広範囲な支持を獲得しなければ、組織としてのパワーはフルに発揮できず、結局勝てない。組織として成功するには、多くの人間を総力戦で動員できるための「動員力」が必要になる。

グランド・コアリション(広範な支持連合)は、タテ、ヨコの壁を壊し、できるだけ社員をミクロな単位に分割してトップと社員を直結させる事により成立する。つまり、総力戦で組織のポテンシャルを引き出す事のできるのは、民主独裁主義を実践できるリーダーである。