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2012/01/06更新

戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

  • 三枝 匡
  • 発刊:2002年9月
  • 総ページ数:323P

247分

7P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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良い「戦略」を立てることは、事業の成功に不可欠である。しかし、プランを立てただけでは、何も実現しない。

プロダクト・ライフサイクル

戦略を立てる場合、会社が競争上のどのポジションにいるか、まず仮説を立てる。次に現実と仮説のズレをチェックし、その原因を追求する。

競合ポジションの仮説には、「プロダクト・ライフサイクル」の考え方を使う。市場が導入期であれば、製品内容による優位性が鍵となる。成長期に入り、どこの企業も似たものを出せるようになると、営業体制やアフターサービス網などの「面」展開の蓄積は勝負の決め手になる。その先は、価格競争による資金量の戦いとなる。

事業がどの段階に位置しているかを市場動向を見ながらイメージする事が大切である。

事業の成長ルート

次にプロダクト・ポートフォリオ上、どのような成長ルートにいるかを把握する。競合を押さえ勝ち戦を続ける「ルート1」。他社の後追いで、方針もフラフラし、市場が成熟した時には業界3〜5番手に落ち着く「ルート2」。成熟段階に行き着く前に振り落とされる負け犬「ルート3」。

成長戦略のポイントは「絞り」と「集中」である。どんな小さなセグメントでも良いから「ルート1」を狙いNo.1を目指すことである。

「ルート3」の企業には次のような症状がある。
・社内が静か
・社内の不平不満が内向き
・言われたことだけをやる社員ばかり
・製品ごとに儲かっているかわからない
・トップのリーダーシップが弱い
・情報が社内に埋もれたまま

ルート3症候群の現象を一つ取り上げて、正そうとしても対症療法でしかない。この場合、組織のバランスを突き崩し、不安定化し、戦略目標を設定し、組織のベクトルを束ねる必要がある。

戦略はシンプルに

戦略は正論であっても、企業がそれを実行できなければ意味がない。戦略は会社の組織能力に見合ったものでなければならない。成功する戦略は、会社の体力を考えて、まず「戦いの場」を絞り、社内のエネルギーを集中させる。
戦略を実行するには、全社に目標を提示する。次に目標と組織の力量にはギャップがあるため、それを埋める新しい戦略を開発する。良い戦略はシンプルである。

「絞り」と「集中」

事業に絞りがなければ、組織のエネルギーを統一することはできない。「絞り」とは捨てることである。経営資源には限りがあるため、顧客や製品をセグメント化し、資源を集中させることが重要である。
セグメンテーションを実効性のあるものにするためには、行動管理システムを活用し、しつこく実行することが必要である。