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2011/07/31更新

P&G式伝える技術 徹底する力―コミュニケーションが170年の成長を支える (朝日新書)

  • 高田 誠
  • 発刊:2011年1月
  • 総ページ数:P

-- 分

3P

  • 古典的
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  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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P&Gの成功の秘訣

世界中の人材を一つに束ねる組織力、革新的な技術開発、多様なマーケットへの柔軟性等、P&Gの優れたノウハウの全てに共通しているのは「コミュニケーション力」である。社員のコミュニケーション力を高めることで、個々人の力を引き出し、組織力を高め、市場での成功を実現している。


P&G式伝える技術

①伝えたいことを3点にまとめる。
P&Gの新入社員は、話を3つにまとめることを徹底的に叩きこまれる。結論を伝えて合意を得たい時は「①背景、②結論、③理由」、自分の意見を上司に伝えたい時は「①結論、②理由、③今後のプラン」といった具合である。

②全ての活動で、その目的を明確にする。
P&Gの目的へのこだわりは徹底している。企画書であれば、タイトルのすぐ後に目的が明確に書かれる。何をやるかは目的に基づいて考える。その結果、全ての活動の意味が明確になり、活動がビジネスにどのように貢献するか明確になる。

③イシュー(論点・課題)を明確にする。
P&Gで頻繁に使われる言葉に「イシュー」という言葉がある。様々な話が出てきて、混乱すると「で、イシューは何?」と誰かが切り込む。イシューという言葉を使うことで、論点や問題点を明確にし、取り組むべきことを明快に定義できる。課題が明確になれば、それに最も効果的な対処法を考えれば良い。


消費者とのコミュニケーション

「消費者がボス」を合言葉にマーケットとコミュニケーションするのがP&G成功の秘訣である。

①消費者がボス
P&Gでは、商品の機能、色、香り、広告のアイデアなど、消費者に接する全ての項目を消費者が何を求めているかを基準に決める。上司の私見ではなく、消費者のデータによる判断が成功の要因になっている。

②ブランドビルディング
P&Gの強みは「自ら強力なブランドを作ること」である。強いブランドを育て、そこに経営資源を集中する。
強いブランドを作るには消費者との全ての接点(製品や雑誌、ウェブ等)にブランドの理念を反映し、一気通貫したコミュニケーションを展開する。

③企業ブランディング
近年は、消費者が企業が信頼できるか知りたがっているために、P&Gでも企業ブランディングを始めている。


P&G成長の理由

①常にNo1を目指している。
夢を感じられる目標を掲げれば、社員のモチベーションは劇的に上がる。

②「簡素化」と「スピード」の追求
組織やプロジェクトの進行を複雑化させている要素を取り除き、簡素化する。自らの取り組みを見直し、スピードを追求する。この2点を全社員が徹底している。

③一人一人が力をつける。
常に1番を目指すことを社員が「自分のこと」として取り組んでいる。