悪いMTGのサイン
ミーティングスキルを磨くには、まずミーティングの実態を知ること。以下のような現象に心当たりがあれば、すぐに改善の努力を始めるべきである。
・出席者がずっとスマホを見て他の作業をしている
・出席者が関係のない雑談をすることが多い
・ほぼリーダーばかりが発言している
・1、2人の出席者が発言を独占している
リーダーがやるべき仕事
ミーティングで理想とされるリーダーは、先頭に立って引っ張るタイプではなく、チームのサポートに徹する「サーバント・リーダー」と呼ばれるタイプだ。他者の成長を助けることを目指すリーダーだ。ミーティングで大切なのは、リーダーの自己満足ではなく「すべての出席者にとって価値のある時間にすること」である。リーダーがミーティングでやるべき仕事は次の通り。
①タイムマネジメント
時間の経過を観察し、大きな目標を念頭に置きながら適切な時間配分をする。きちんとした話し合いが必要条件であれば、次のミーティングに持ち越す。
②アクティブリスニング(積極的傾聴)
メンバーの発言を要約したり、内容をわかりやすく言い換えたりして、常に現時点での状況を明確にする。メンバーの意見を取り入れ、出席者の全員がミーティングのプロセスと、現時点の議題を正しく理解するようにする。
③コンフリクトマネジメント(衝突を管理する)
アイデアへの反論を促し、健全な議論が行われるようにする。反対意見を言いやすい環境を確立し、ディベートを歓迎する。
④能動的な参加を促す
メンバーが発言しやすい環境を作る。「言いたいことがありそうな人」を見つけたら、必ず発言を促すようにする。誰か1人の出席者が発言を独占しないようにする。
⑤合意を目指す
「そろそろ結論を出せるだろうか」といった発言で、合意に到達できる状態かどうか判断する。但し、準備ができていない人にプレッシャーをかけない。
ミーティング時間を短縮する
ある作業にかかる時間は、その作業のために使える時間と等しくなる。この現象はいたるところで観察されている。人間は意識的にせよ、無意識にせよ、空白を埋めるという習性がある。ミーティングの時間が60分と決まっていれば、どんな中身であっても60分かかる。つまり、時間を短くすれば、その時間内に終わらせようとするので、出席者の集中力が高まって効率が上がると考えられる。
適正な時間が決まったら、今度はそこから5〜10%ほど短くすることを考える。グーグルでは「50/25」が導入された。これは1時間のミーティングを50分に、30分のミーティングを25分にそれぞれ短縮するという意味だ。