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2019/10/24更新

アイデアを実現させる建築的思考術 アーキテクチュアル・シンキング

206分

2P

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建築家のようにアイデアを具現化する方法

様々な企業ブランドを開発してきたブランディングデザイナーが、建築家の思考を解説しながら、それを様々なデザインや企画に応用する方法を紹介している一冊。


■アーキテクチュアル・シンキングの7つのキーワード
協働性、社会性、確実性、統合性という特徴を持つクリエイティブな手段として「建築」という方法を考えると、それは必ずしも「建物を建てる」だけでなく、社会の多くの分野で活かされる可能性のある考え方である。この建築というデザインの方法が持つ考え方を「アーキテクチュアル・シンキング」という。アーキテクチュアル・シンキングには、骨格をなす7つのキーワードがある。

①構造
構造とは、ものをものとして成り立たせるフレームワーク。構造は、柔軟な新しいデザインを生み出そうとすると、時に厳しい制約条件となる。建築のデザインは「構造」と「意匠」に分けて考えられる。デザイナーは、構造を変えられない前提条件として受け入れて、意匠を考えるが、建築の分野で高い評価を受けるデザインは「構造」と「意匠」が融合されたものが多い。つまり、構造の制約を意匠のアイデアとしてしまうようなデザインである。

超短要約

■建築の方法の4つの特徴
建築は他のどの分野よりも、つくるのが大変だから、他のデザインの分野に比べて、その方法は傑出している。つくることが大変なゆえに、なんとかしなければならないと多くの先人が創意工夫を重ねた結果、その方法は発達してきた。建築の方法が他よりも抜きん出た特徴に、次の4つが挙げられる。

①協働性
大きなものをつくろうとすると、多くの人が協働して1つのものをつくり上げなければならない。

②社会性
建築は不特定多数の人が使うため、ユーザーが特定しきれない社会性を持つ。

③確実性
建築はその存在が大きいがゆえに確実に堅牢につくられる必要がある。

④統合性
デザインをつくる上で、複雑な与件を解くことが必要で、1つのデザインですべての問題を解決することが求められる。

■アーキテクチュアル・シンキングとは
アーキテクチュアル・シンキングとは「プロセスのデザイン」である。「アイデアを実現させる」方法はプロセスにある。新しい造形としてのデザインをつくることも、新しい領域のデザインをつくることも、「デザインを生み出すまでのプロセスをいかに新しくデザインするか」が最も重要なことである。

アイデアを開発するプロセスを強く意識し、プロセス自体をユニークにデザインすることで、最終的なアイデアの強度を高めるという視点は、すべてのデザインジャンルに応用可能である。

著者 西澤明洋

1976年生まれ。エイトブランディングデザイン代表 ブランディングデザイナー 「ブランディングデザインで日本を元気にする」というコンセプトのもと、企業のブランド開発、商品開発、店舗開発など幅広いジャンルでのデザイン活動を行っている。 「フォーカスRPCD」という独自のデザイン開発手法により、リサーチからプランニング、コンセプト開発まで含めた、一貫性のあるブランディングデザインを数多く手がける。 主な仕事にクラフトビール「COEDO」、抹茶カフェ「nana's green tea」、ヤマサ醤油「まる生ぽん酢」、サンゲツ「WARDROBE sangetsu」、芸術文化施設「アーツ前橋」、料理道具店「釜浅商店」、手織じゅうたん「山形緞通」、博多「警固神社」など。著書に『ブランドのはじめかた』、『ブランドをデザインする! 』、『新・パーソナルブランディング』など。 グッドデザイン賞をはじめ、国内外100以上の賞を受賞。BBTオンライン講座講師を務めるほか、大学、企業などでの講演やセミナーなども多数行う。NHKworld『great gear』出演。

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帯
建築家 隈 研吾

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.4 6分
第1章 「構造」 p.17 21分
第2章「コンテクスト(文脈)」 p.61 19分
第3章「コンセプト」 p.101 18分
第4章「場」 p.139 19分
第5章「考える」 p.179 20分
第6章「共創」 p.221 20分
第7章「構想力」 p.263 18分
終 章「アーキテクチュアル・シンキング」とは何か p.301 21分
おわりに p.346 2分

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