いつでも転職できるように市場価値を高めるにはどのようにすればいいのか。強みではなく、自分の持ち味を活かすことで、市場に求められる自分軸を作り出すための方法を紹介している一冊。
■「強み」ではなく「持ち味」を武器にせよ
自分が考えている「強み」や「実績」も、他人から見れば他の人との違いは誤差の範囲である。なぜなら、仕事が同じであれば誰でも同じような経歴や強みになるからである。「強み」の価値は相対比較で決まるため、「強み」で勝負すると自分より強い人がでてきたら負ける。さらに「強み」は永遠に保証されるものではない。強みを活かしたパーソナルブランディングは、圧倒的な強さをキープし続け、アップデートし続けることが好きでたまらない人にしか通用しない。
普通に会社に勤めて仕事をしているだけでは、他を圧倒するレベルの強みを勝ち取る機会は少ない。そのため、「強み」ではなく「持ち味」を武器にすることが大切である。
これまでは学歴、経験などをストックしていけば道はひらけた。しかし、現在は環境が流動的で数年先は読めない。これからの時代は、状況判断をしながら自分らしく当て続けるための「転職力」が必要である。転職力とは、自分の持ち味=自分軸を知り、活かすことで、以下のようになる目利きを持つことである。
・好きなタイミングで欲しい値段で自分を売れる
・自分が好きなことで稼げる市場と仕事を知る
・出世に限らず、世の中で認められる
「転職できる」を武器として持つことで、はじめて自由になれる。
著者 松本 利明
人事・戦略コンサルタント HRストラテジー 代表 日本人材マネジメント協会(JSHRM) 執行役員 外資系大手コンサルティング会社PwC、マーサー ジャパン、アクセンチュアなどを経て現職。 5万人以上のリストラを行い、6500人を超える次世代リーダーや幹部の選抜・育成に関与する。その中で、「人の持ち味に合わせた育成施策を行えば、人の成長に2倍以上差がつく」ことを発見し、体系化する。そのノウハウを、クライアント企業にはマネジメントの仕組みとして、社員には具体的な仕事術へと落とし込み提供。 24年間で、外資系・日系の世界的大企業から中堅企業まで、600社以上の人事改革と生産性向上を実現する。自らもその仕事術を実践することで、スタッフからプリンシパル(部長クラス)まで8年という驚異的なスピードで昇進する。 現在は、企業向けのコンサルティングに加え、「すべてのムダをなくし、自分らしく、しなやかに活躍できる世界」にするため、「持ち味の見つけ方・活かし方」を、ビジネスパーソンのみならず学生にも広めている。
マインドマップ的読書感想文 smooth |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
THE21 2019年 7月号 [できる人の休息法] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.3 | 8分 | |
1章「日本の転職」の前提が全て変わってしまった | p.25 | 36分 | |
2章 自分軸にあった市場を見極める | p.91 | 19分 | |
3章 自分軸で売れるキャラを確立する | p.127 | 17分 | |
4章 自分軸で市場価値をつくれるようになる | p.159 | 18分 | |
5章 自分軸で強くなる――転職しない時にやり続けること | p.193 | 23分 | |
6章 永久保存版 自分軸で活躍する判断基準を身に付ける | p.235 | 17分 | |
おわりに | p.266 | 3分 |