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2019/04/25更新

PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

299分

5P

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ピクサーはいかにして生き残り成功することができたのか

事業に行き詰まり、スティーブ・ジョブズの資金援助によって辛うじて生き残っていたピクサーを立て直したピクサー元CFOが語る舞台裏。スティーブ・ジョブズと共に歩んだ事業計画策定から、IPO、ディズニーへの売却までのピクサーの成功物語の裏側。


■進むべき道さえ見えていないピクサー
ピクサーがルーカスフィルムからスピンアウトされた時、スティーブ・ジョブズは、ハードウェア会社を買ったつもりだった。あの頃は、ピクサーはハイエンドの画像処理コンピューターを開発していた。アニメーションは、その技術を見てもらうためのものに過ぎなかった。でも、ハードウェア部門は1991年に閉鎖となった。

ピクサーには、既に5000万ドル近く投資されていたが、進むべき道さえ見えていない。毎月オーナーであるスティーブに個人小切手を切ってもらわなければ給料も払えない状況だった。成果がほとんどあがっていないどころか、スティーブでさえ、毎年垂れ流される何百万ドルもの赤字を穴埋めするのはいい加減にやめたいと言うだけで、どういう会社にしたいのかはっきり語れない状況だった。

超短要約

きれいなグラフィックスを作れば人を数分は楽しませることができる。だが、人々を椅子から立てなくするのはストーリーである。

著者 ローレンス・レビー

ピクサー・アニメーション・スタジオ 元CFO シリコンバレーの弁護士から会社経営に転じたあと、1994年、スティーブ・ジョブズ自身から声をかけられ、ピクサー・アニメーション・スタジオの最高財務責任者兼社長室メンバーに転進。 ピクサーでは事業戦略の策定とIPOの実現を担当し、赤字のグラフィックス会社だったピクサーを数十億ドル規模のエンターテイメントスタジオへと変身させた。のちにピクサーの取締役にも就任している。 その後、会社員生活に終止符を打ち、東洋哲学と瞑想を学ぶとともに、それが現代社会とどう関係するのかを追求する生活に入った。いまは、このテーマについて文章を書いたり教えたりしている。 また、そのために、ジュニパー基金を立ちあげ、創設者のひとりとして積極的に活動を展開している。

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東洋英和女学院大学客員教授 中岡 望

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
プロローグ p.4 4分
第1章 運命を変えた1本の電話 p.16 9分
第2章 事業にならないけれど魔法のような才能 p.28 12分
第3章 ピクサー派、スティーブ・ジョブズ派 p.44 13分
第4章 ディズニーとの契約は悲惨だった p.61 9分
第5章 芸術的なことをコンピューターにやらせる p.73 12分
第6章 エンターテイメント企業のビジネスモデル p.89 14分
第7章 ピクサーの文化を守る p.108 9分
第8章 『トイ・ストーリー』の高すぎる目標 p.122 5分
第9章 いつ株式を公開するか p.129 6分
第10章 ピクサーの夢のようなビジョンとリスク p.137 7分
第11章 投資銀行の絶対王者 p.147 5分
第12章 映画がヒットするかというリスク p.154 4分
第13章 「クリエイティブだとしか言いようがありません」 p.160 8分
第14章 すばらしいストーリーと新たなテクノロジー p.171 7分
第15章 ディズニー以外、できなかったこと p.180 7分
第16章 おもちゃに命が宿った p.190 4分
第17章 スティーブ・ジョブズ返り咲き p.196 7分
第18章 一発屋にならないために p.208 10分
第19章 ディズニーとの再交渉は今しかない p.221 11分
第20章 ピクサーをブランドにしなければならない p.236 8分
第21章 対等な契約 p.247 6分
第22章 社員にスポットライトを p.255 7分
第23章 ピクサーからアップルへ p.264 7分
第24章 ディズニーにゆだねる p.273 9分
第25章 企業戦士から哲学者へ p.286 6分
第26章 スローダウンするとき p.294 7分
第27章 ピクサーの「中道」 p.303 3分
終 章 大きな変化 p.307 3分

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