4倍速で成果を出すためのチームマネジメント術を紹介している一冊。実際に使われている具体的なマネジメントのノウハウが書かれています。
■4倍速で動くマインドセット
通常のスピードよりも4倍速く「考え」「動き」「成果を出し」「成長する」ことを目指すこと。4倍速で仕事をするには、まず「四半期=1年」と考える。この考え方に基づき、通常1年で行うことの多くを「四半期(3ヶ月)」で行う。同期入社の考え方も四半期単位、売上も四半期ごとに20%アップさせると、1年で2倍になる。四半期を1年で考えると、様々な業務に関しても1時間単位ではなく15分単位で考えるようになり、密度がはるかに濃くなる。
■4倍速のためのウォームアップ
チームリーダーが、4倍速でマネジメントサイクルを回していく基本となるのが、PDCAである。そのためには、チームが1つになる必要がある。
4倍速チームリーダーには、チームの進みたい方向や大事にしたい価値観を明確にし、メンバー全員のベクトルを合わせることが求められる。しかも、高圧的で強制力の強い「〜しなければいけない」ではなく、メンバーの貢献意欲を引き出す「〜したい」という目線を合わせる点が重要である。チームリーダーがメンバー全員のベクトルを合わせる鍵になるのは次の2つ。
①5バリュー
バリューとは価値観や行動指針のこと。自分たちの会社の価値観や、その価値観を具体的な行動として表現した行動指針をメンバーの目線合わせ、ベクトル合わせに活用する。5バリューは経営者が念じても、社員の行動は変わらない。経営陣とメンバーの中間に位置するチームリーダーが、自分の言葉で5バリューを語ることができ、チームリーダー自身が5バリューに沿った行動をとるようにすれば、メンバーの理解が深まり、行動変革につながる。
②メンバーとの約束
チームリーダーがメンバーと夢のある約束をして、その約束を守るように行動することが、チーム一丸につながる。約束を宣言することは、実現に向けて自らを追い込むことにつながる。社員だけに目標を与えて達成に向けて追い込むのではなく、約束をすることで自らも追い込む。するとチームとしてのまとまりが生まれる。この約束は「最大限の努力をして期間内にギリギリ達成できる難易度」にすることが大切である。
著者 高橋恭介
1974年生まれ。あしたのチーム 代表取締役会長 一般社団法人 スマートワーク推進機構 代表理事 興銀リースを経て、2002年に創業間もないベンチャー企業だったプリモ・ジャパンに入社。副社長として人事業務に携わり、社員数十名だった同社を500人規模にまで成長させ、ブライダルジュエリー業界シェア1位に飛躍させた。 同社での経験を生かし、2008年あしたのチームを設立、代表取締役社長に就任。 現在、国内47全都道府県に営業拠点、台湾・シンガポール・上海・香港に現地法人を設立するまでに事業を拡大。約2,000社の中小・ベンチャー企業に対して、人事評価制度の構築・クラウド型運用支援サービスを提供している。
帯 立教大学ビジネススクール教授 田中 道昭 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.1 | 3分 | |
序 章 なぜチームリーダーは「4倍速」をめざすべきか | p.15 | 11分 | |
第1章 4倍速チームリーダーの「マインドセット」─いかに意識を刷新するか | p.35 | 14分 | |
第2章 4倍速チームリーダーの「ウォーミングアップ」─いかにベクトルを合わせるか | p.61 | 16分 | |
第3章 4倍速チームリーダーの「Plan」─いかに目標を設定するか | p.91 | 15分 | |
第4章 4倍速チームリーダーの「Do」─いかに実行・徹底するか | p.119 | 19分 | |
第5章 4倍速チームリーダーの「Check」─いかに分析・見直しするか | p.155 | 15分 | |
第6章 4倍速チームリーダーの「Action」─いかに発展・成長させるか | p.183 | 17分 | |
第7章 4倍速チームリーダーの「人事評価活用術」─いかにメンバーのエンゲージメントを高めるか | p.215 | 12分 | |
解 説 なぜ今、「スピード経営」が求められているのか | p.237 | 16分 |
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