人工知能に関する問題を、技術的な問題だけでなく、社会、制度、倫理などの様々な観点から、紹介している一冊。
■技術は単体では存在しない
人工知能という概念やその技術の背景には、様々な要素が隠れている。技術は単体では存在しない。社会や制度、人々の価値観などどのネットワークの中で形成されている。現在の人工知能ブームではとかく技術が全面に取り上げられ、その他の要素は背後に追いやられがちである。しかし、実はそここそが見なければならない要素である。現在の様々な問題の本質は「技術以前」あるいは「技術ではない別の要因」に根差すことも多い。
技術的に可能だからといって、ニーズに合わなかったり、適法ではなかったりなどの理由で普及しない技術もある。技術だけに焦点を当てていては見えないものがある。
人工知能技術のように技術発展のスピードが速い分野においては、多様な人々を巻き込んで考えることを定常的に行える場の構築が求められる。
著者 江間 有沙
東京大学政策ビジョン研究センター 特任講師 京都大学白眉センター、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構特任講師を経て、現在、東京大学政策ビジョン研究センター特任講師。 国立研究開発法人理化学研究所革新知能統合研究センター 客員研究員、日本ディープラーニング協会理事。専門は科学技術社会論。
帯 東京大学大学院 特任准教授 松尾 豊 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.1 | 8分 | |
第1章 人工知能は何ができるか | p.22 | 32分 | |
第2章 人工知能の価値をめぐって | p.72 | 32分 | |
第3章 社会の中の人工知能 | p.122 | 32分 | |
第4章 人工知能が浸透するとき | p.172 | 24分 | |
第5章 人工知能とどう付き合うか | p.210 | 18分 | |
おわりに | p.238 | 3分 |
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