現在のAIでは、何ができて何ができないのかをわかりやすく解説している一冊。現在のAIの実態がよくわかります。
■AIと知性の定義
AI(人工知能)とは「コンピュータに知的な作業を行わせる技術」と定義される。人間が普段行う「知的な作業」の多くは、計算とは明らかに異なる。そのため、特別な工夫をしないと、コンピュータが人間と同じ作業を行うことはできない。その工夫で用いる技術こそが「人工知能」である。
AIが人間を完全に超えるためには、知性が必要不可欠である。高い知性を持っていることこそが、人間が持つ最大の特徴と言えるからである。知性とは「自分で考えて環境に対応し、より良い結果を達成する能力」と定義する。
AIが知性を実現する上では、次の4要素をうまく組み合わせて、「自分で考えて環境に対応し」ながら、臨機応変に「より良い成果を達成する」ことが必要になる。
①動機(解くべき課題を見つける)
②目標設計(どうなったら解けたとするかを決める)
③思考集中(解く上で検討すべき要素を絞る)
④発見(課題を解く要素を見つける)
今のAIは「発見」以外は、あまり実現できていない。今のAIでは、解決すべき課題や何が正解かについては、AI設計者があらかじめ与えている。
著者 柴原 一友
テンソル・コンサルティング 主席数理戦略コンサルタント 東京農工大学 客員講師 東京農工大学の特任助教を経て、2009年よりテンソル・コンサルティング。現在、同社の主席数理戦略コンサルタント。
著者 藤本 浩司テンソル・コンサルティング 代表取締役社長 東京農工大学 客員教授 製薬会社、クレジットカード会社などを経て、2007年より現職。
帯 小説家 幸田 真音 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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1章 そもそもAIとはなにか | p.1 | 20分 | |
2章 AIの実態 | p.29 | 50分 | |
3章 AIの中身 | p.97 | 41分 | |
4章 AIのビジネスでの活用 | p.153 | 28分 | |
5章 未来 | p.191 | 28分 | |
あとがき | p.229 | 2分 |
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