資金ゼロから起業して食べていくための生存戦略を紹介している一冊。綿密な計画を立てず、自分にできることを積み上げながら、事業化していくための実践法について説明されています。
■なぜサラリーマンになるのか
そもそも「なぜ人はサラリーマンになるのか」というところから考えてみること。会社に勤めるということは、会社と契約を結んで、自分の時間を売るということ。例えば、週5日、1日当たり8時間、月20万円という契約で、その会社の定めた規則によって、経営者の命令に従う、というのが「サラリーマンになる」ということである。
サラリーマンになるメリットとして、契約内容によっては、年に何回かボーナスが出たり、有給休暇があったり、福利厚生としてどこかの施設が安く使えたりする。真面目にコツコツ定年まで働けば、結婚して、子供ができて、車を買って、郊外に小さな一戸建てが買えて、子供たちを大学までやることができ、老後は年金をたっぷりもらって生きることができた。
ところが「失われた20年」で、このモデルは完全に崩壊した。働く側としては、会社がいつ潰れるかわからない、潰れなくとも自分がいつリストラされるかわからない。「サラリーマン」という選択肢が決して若者にとって最適解ではなくなっている。
サラリーマンやアルバイトの人たちが「自分の時間を直接資本化(金銭化)」しているのに対して、「しょぼい起業」においては「生活や資産を提供する→提供した以上の技術や労働力が返ってくる→結果として資本化(コストがかからなかった=利益が生まれた)」という考え方をする。
結果として、何もしていなくても店を開けているだけでかかる生活のコストに、集まってきた人の技術や労働力を利用できる分、利益が発生する。
著者 えらいてんちょう
1990年生まれ。コンサルタント 朝起きるのが苦手だったため、はじめから就職活動をせず、何の経験も計画もないまま、しょぼく起業。2015年10月、初の実店舗としてリサイクルショップを開店。その後、知人が廃業させる予定だった学習塾を受け継いだり、居抜き物件を借り、小さなバーをオープンさせたりするなどして、事業を拡大。 その後、バーが人気を呼び、全国直営5店舗を構える。現在は、投資家、コンサルタントとしても活動し、しょぼい店舗の開業・運営を1年で10件以上手がける。
帯 CAMPFIRE 社長 家入 一真 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
THE21 2019年 3 月号 |
THE21 2019年 4 月号 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 3分 | |
第1章 もう、嫌な仕事をするのはやめよう | p.15 | 9分 | |
第2章 「しょぼい起業」をはじめてみよう | p.35 | 6分 | |
第3章 「しょぼい店舗」を開いてみよう | p.49 | 14分 | |
第4章 「協力者」を集めよう | p.79 | 9分 | |
第5章 しょぼい店舗を流行らせよう | p.99 | 13分 | |
第6章 「しょぼい起業」実例集 | p.127 | 16分 | |
pha×えらいてんちょう対談 | p.162 | 17分 | |
借金玉氏×えらいてんちょう対談 | p.200 | 16分 | |
おわりに | p.236 | 1分 |
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