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2018/11/16更新

すいません、ほぼ日の経営。

  • 糸井重里
  • 川島 蓉子
  • 発刊:2018年10月
  • 総ページ数:288P

142分

6P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な
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「やりたい」という思いが大切

ほぼ日のプロジェクトは、誰かが「これをやりたい」と思った時に、もう発生している。そして隣の席の人に「こういうの、どう?」と聞いて、「私は好きです」となったら、さらに進んでいく。

いい事業はアイデアありきで始まるものだと考えているので、みんなから相談されるアイデアはとても大事にしている。まずは自分で考えたことを社内で聞いてみる。そこで足りないと思ったら、もっと考えるといい。大切なのは、その人に「やりたい」という思いがあって、「方向」が決まっていて、全く的外れではないことである。それさえしっかりしていれば、あとはチューニングしながら進められる。

ただ、おもしろいと思ったから何でもいいわけではなくて、自分がおもしろいと考えた要素は何なのかを深く考えたり、探ったりしておくことは大切である。

ほぼ日では、社員の誰かが考えたおもしろさが、チームでつくるプロジェクトにつながっていく。そこで、またおもしろいかどうかの意見を言い合って、コンテンツとして世の中に出していく。そういう方法を続けている。

誰も解けない難問につっこんでいく

例えば試験の問題を解く時、秀才はすぐに解ける問題を片付けて60点くらい確保してから、答えのわからない問題にかかる。だけど、わからない問題から解いてみたら、あっと驚く答えに行き着く可能性もある。手間がかかって、他の問題にかかれなくて、10点しか取れないかもしれないが。ほぼ日は、取れるかどうかわからない40点を大事にしている。もっと言えば、誰にも解けない1%の難問に、あえてつっこんでいくことが重要だと考えている。

クリエイティブは1人の「好き」「嫌い」から生まれる

自分がお客さんになったら本当に喜ぶかどうかを、本気で考える。「自分はどんなことでうれしいと思うんだろう」「人はどんな時にうれしいと思うんだろう」としつこく自問自答し続ける。そこを突き詰めることが大事である。

「いい」「悪い」で判断するようになると、みんながどんどん同じになる。なぜなら、「悪い」より「いい」を選ぶからである。一方、「好き」と言っているものは、どこかに魅力の分量がある。ただ、簡単に「好き」「嫌い」を決めるのではなく、「自分が何を好きと言っているのか」ということを、ものすごく考えることが大切である。「どうして好きなのか」「どこが好きなのか」を、自分と仲間に問い続ける。クリエイティブは、1人の人間が本気で「好き」「嫌い」の正体を探っていくところから生まれる。

お客さんに聞いたからといって、答えが出るだけではない。ほとんどのお客さんは、自分が何を欲しいのか気づいていない。こちらからお客さんに「もしかしたら、あなたが欲しいものはこれじゃないでしょうか」と見せて、初めてわかることの方が多い。