落語家になるためには、気づかいを学ぶ前座修業が必要となる。長年の前座修業を積んできた著者が、気づかいの重要性と身につけ方について紹介している一冊。
■落語家は気づかいの修業をする
落語家の大多数は寄席などの活動が基本。ダイレクトにお客様と接するのが、落語家の基本姿勢である。そのため、センスだけでなく、それ以上にテクニックが必要となる。まずは師匠や兄弟子に対する楽屋作法など、先輩方への「気づかい」というテクニックを前座修業によって、身につけなければならない。
人は「気」で動く。見えない「気」をうまく差配し、操る「気づかい」を第一に問われるのが前座修業である。コツは「気づかいのリターンエース」というイメージ。相手が想定する以上の快適な気づかいを、常に心がける姿勢を貫いていくと、それらが積み重なり、必ず状況は好転する。他者の目線に寄り添ってみる神経こそが、気づかいの最たるものである。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚と、人間の感覚は、基本「受信する機能」がメインである。人間の存在自体が受信者として設定されているからこそ、受信者の目線に合わせての対応力が肝心である。そのための具体的な差配として、気づかいが大切である。
著者 立川 談慶
1965年生まれ。落語家 大学卒業後、ワコールに入社。3年間のサラリーマン体験を経て、1991年に立川談志18番目の弟子として入門。 前座名は「立川ワコール」。2000年に二つ目昇進を機に、立川談志師匠に「立川談慶」と命名される。2005年、真打昇進。
帯 東日本国際大学特任教授 中野 信子 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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まえがき | p.1 | 2分 | |
第1章 昇進を先に越された理由は「気づかい」だった | p.15 | 22分 | |
第2章 究極の気づかいは「目」から始まる | p.59 | 20分 | |
第3章 まわりから好かれている「気づかい屋」の習慣 | p.99 | 19分 | |
第4章 売れっ子の芸人が営業先で心がけていること | p.137 | 20分 | |
第5章 人の心を動かして、人生の主導権を取り戻そう | p.177 | 21分 | |
あとがき | p.220 | 2分 |