「Want」を発信する場を探す
「Want」を発信しているにもかかわらずフォロワーが現れない場合、その要因の1つとして、伝えるべき人に伝わっていないという可能性がある。「自分のWantに共感してくれる人はどこにいるのか」を見直してみると、発信するべき場所が見えてくる。
物事を「Want」で語る習慣を身につけることでリーダーシップは磨かれていくが、そのすべてが叶うわけではない。反対意見も出るし、それによって議論が起こることもある。注意したいのは、「Want」や夢を頭ごなしに否定する「ドリームキラー」という存在。彼らは、「そんなの無理だよ」「やめておきなよ」といった言葉で、「Want」を打ち消していく。ドリームキラーに関しては、理解してもらおうと無理に対処する必要はない。受け流しておけば十分で、相手の言葉に振り回されないことが重要である。
「Why」によって人を動かす
人の心を動かすのは。「支配」ではなく「共感」である。人々から共感を得るには、物事を次の順番で考えて伝える。
①Why(なぜ、なんのために)
②How(どうやって)
③What(何を)
「What」や「How」は、理解はできても共感はできない。人は「何に」ではなく、「なぜ」に動かされる。共感されるリーダーシップを発揮するためには、「Why」をしっかりと認識しておくことが大切である。
愚者風リーダーシップのススメ
リーダーシップには大きく分けて2つのタイプがある。
①賢者風
頭脳明晰で決断力に長け、先頭に立ってみんなを引っ張りながらチームをまとめていく。「リーダーとはこうあるべき」という明確な観念があるので、その理想像に自分を寄せていくために惜しみない努力をする。
②愚者風
先頭に立って引っ張るというよりは、「どうすればいいと思う?」と、チームや相手の意見を聞きたがる。具体的なアクションについても、指示や命令ではなく、「私はこうしたい・こうして欲しい」といったニュアンスで伝える。また、自分が完璧でないことを理解しているので、相手にも完璧を求めないし、競争での勝ち負けや優劣をつけることに価値を置かず、常にフラット。
賢者風と愚者風、どちらが正しいというわけではない。しかし、賢者風リーダーシップを発揮するには、「しんどい」が常につきまとう。自分が優秀であることを自負しているため、周囲に対しても同等の評価を求める。そこにギャップがあると、「正しく評価されていない」と、大きなストレスになってしまう。一方、愚者風リーダーシップのいいところは、この「しんどい」がない。
リーダーの仕事は、メンバーを仕切ったり、命令したりすることではない。「リード」することである。愚者風リーダーシップは意外な効果を発揮し、仲間たちの心を動かす。