火星移住計画を進めるスペースX、ポルシェより速い電気自動車をつくるテスラ・モーターズ、これまでの常識を覆し、様々な偉業を達成してきた起業家イーロン・マスクについて、わかりやすくまとめた一冊。
■理想を掲げた現実主義者になる
イーロン・マスクがどんな人物なのかを考える時、最初に浮かぶのは「とんでもなくでかい理想をぶち上げて、それを実現させてしまう人物」というところ。理想を描くのは、今のリーダーに求められる重要な要素の1つである。
イーロン・マスクは、理想を失わない現実主義者である。奇想天外な理想をぶち上げる一方で、実際の現場では、気の遠くなるほど複雑な研究を続けたり、嫌になるような根気強い交渉をしたり、爪に人を灯すような努力をすることで新技術を生み、開発コストを下げていく。そうした果てしない努力の先に「実現に向けた第一歩」は存在している。
イーロン・マスクは設計の細部に口を出し、物理学的思考でものづくりを進め、史上初の快挙を次々に達成している。
著者 竹内 一正
1957年生まれ。ノースウェスタン大学 客員研究員 松下電器産業(現パナソニック)に入社。PC用磁気記録メディアの新製品開発、PC海外ビジネス開拓に従事。その後、アップルコンピュータ社にてマーケティングに携わる。 日本ゲートウェイを経て、メディアリングの代表取締役などを歴任。現在、コンサルタント事務所「オフィス・ケイ」代表。
日経ビジネスアソシエ 2018年 4 月号 |
日経トップリーダー |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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プロローグ | p.1 | 15分 | |
Rule 01 理想を掲げた現実主義者になる ── ビジョンに実行力を近づける | p.34 | 8分 | |
Rule 02 社会全体を見ろ、世界の未来を担え! ── スケール感を2段階アップして考える | p.48 | 7分 | |
Rule 03 どんな失敗でも、正面から受け入れる ── 絶望をモチベーションに昇華する | p.60 | 9分 | |
Rule 04 ギブン・コンディションを超える ── 「ワク」を取っ払う図太さ | p.75 | 8分 | |
Rule 05 ひとつの成功なんかで満足しない ── 21世紀を切り拓く起業家の正体 | p.89 | 9分 | |
Rule 06 最後はトップがリスクを取る ── やり抜く組織はリーダーがつくる | p.105 | 8分 | |
Rule 07 常識は疑え、ルールを壊せ ── 絶望をモチベーションに昇華する | p.119 | 8分 | |
Rule 08 すべてを、ハイスピードで実行する ── 頭脳とフットワークの両輪を回す | p.132 | 8分 | |
Rule 09 相手が強敵でも、怯まず戦う ── 攻撃は合理的かつ客観的に | p.146 | 8分 | |
Rule 10 常にオープンであれ ── 自ら「矢面に立つ」覚悟を持つ | p.159 | 8分 | |
Rule 11 本質に立ち戻って考える ── 日本企業にこそ必要な思考法 | p.172 | 9分 | |
Rule 12 世界を変えるビジネスモデルを構築する ── 点から線に、線から面に拡大せよ | p.188 | 6分 | |
Rule 13 時流に乗り、大勝負に出る ── 勝敗を分けるタイミングの見極め方 | p.199 | 6分 | |
Rule 14 株主の言うことなんか聞くな! ── ぶれない信念が壁を壊す | p.209 | 8分 |