「孫子の兵法」の中に書かれている1つ1つの戦略を、わかりやすく解説している一冊。歴史の事例などをふまえ、いかにして『孫子』の内容を実行すれば良いのかが書かれています。
■勝てない相手は選ぶな
「彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず」
戦争には国の存亡、人の生死がかかっている。だから負けるわけにはいかない。そのためには、勝てる相手とだけ戦争をすればよいのである。逆に言えば、勝てないと見極めた相手とは決して事を構えてはならない。
■風林火山
「その疾きこと風の如く、その徐かなること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し」
作戦行動の要諦を語った言葉である。攻めに転じた時は風のごとく火のごとく迅速に行動し、守りにまわった時には林のごとく山のごとく微動だにしない。
『孫子』の兵法の大原則は、「戦わずして勝つ」「勝算なきは戦わず」の2点である。では、戦わずして勝つにはどうすればよいのか。例えば、相手に戦うことを断念させるような万全の態勢を整えることも、その1つと言ってよい。
『孫子』の兵法の大原則は、「戦わずして勝つ」「勝算なきは戦わず」の2点である。
著者 守屋 洋
1932年生まれ。中国文学者 SBI大学院大学 教授 現在、中国文学の第一人者として著述、講演等で活躍中。研究のための学問ではなく、現代社会の中で中国古典の知恵がどう生かされているのかを語り、難解になりがちな中国古典を平易な語り口でわかりやすく説く。 SBI大学院で経営者・リーダー向けに中国古典の講義を続けるなど、広く支持されている。
帯 筑波大学 学長補佐 落合 陽一 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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まえがき | p.1 | 1分 | |
第一章 戦わずして勝つ | p.17 | 21分 | |
第二章 戦況を見極める | p.67 | 15分 | |
第三章 知略で優位に立つ | p.103 | 20分 | |
第四章 逆転を狙う | p.149 | 14分 | |
第五章 将たる者の心得 | p.181 | 16分 |
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