大学教授になるためには、何が必要でどのような方法があるのかを解説している一冊。社会人が大学教授を目指すための心構えや、職業としての大学教授などを紹介しています。
■大学教授のポストに空きがでる
進学率が高まり、大学志願者が大量に押しよせた「大学バブル」が崩壊した2009年から2016年までに、大学教員(教授+准教授+専任講師+助教・助手)数は、17万2039名から18万4248名と増加している。2017年まで、18歳人口が減ってきたにもかかわらず、大学進学率は減少に転じなかったからだ。しかし、進学率は、大学と専修学校等を合わせると、既に80%を超えているため、これ以上の拡大は難しいだろう。
少子化という人口動態を考えて、大学教授の雇用という点に絞れば、簡単に「大学教授になれ」と声をかけることはできない。しかし今、大学バブル期に就職した大量の教授が、どんどん退職している。ポストが空き、特需と呼ぶべき流れが生まれている。大学教授のポストは、よほどのことがない限り、このままの定員枠でも、30〜40年間は需要が続く安定期だと予測できる。
大学教授には、資格も学歴も無用だ。偏差値50前後程度、つまり凡人でもなれる。大学教授になる唯一無二の方法は、他に何がなくとも、良き研究をし、それを論文にすることだ。
著者 鷲田 小彌太
1942年生まれ。札幌大学名誉教授 1975年三重短大専任講師、1980年同教授。1983年札幌大学教授、2012年同大退職。退任後はボランティアで身体障害者施設の理事長を務めている。
PRESIDENT (プレジデント) 2018年1/29号(24時間の使い方) |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.3 | 4分 | |
Ⅰ 大学教授は、どんな時代にも、必要不可欠だ | p.17 | 25分 | |
Ⅱ 職業としての大学教授 | p.64 | 20分 | |
Ⅲ 大学教授になる方法 | p.101 | 27分 | |
Ⅳ 社会人から大学教授になる | p.151 | 18分 | |
Ⅴ 日本の大学教授は「特恵国」待遇だ | p.185 | 4分 | |
Ⅵ 大学教授の門は大きく開かれた | p.193 | 6分 | |
あとがき | p.204 | 1分 |
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