突然のひらめきを起こすにはどうすればいいのか。コロンビア大学ビジネススクールで人気の思考メソッドを紹介している一冊。
■学習と記憶のメカニズム
脳は五感で知覚したものを認識するために、記憶を用いる。人間が身の回りの世界から五感を通じて得た情報を認識する際、記憶が大きな役割を果たしている。私たちが「バラの匂い」を認識できるのは、以前にそれを嗅いだことがあるからだ。
「学習と記憶」は、経験から新しいアイデアを生み出し、そのアイデアを記憶するという、人間活動の基本的要素に大きく関わっている。「学習と記憶」は、「第6感」(直感)でも重要な役割を果たしている。これは、以前に同じような状況を経験しているために、目の前の状況に対して素早い判断をしたり、繊細な感覚を得たりできることを指す。消防士、救急看護師、兵士などは強力な第6感を持っている。人は複雑なタスクを繰り返すたびに、それをうまく、素早くできるようになる。それと共に第6感が磨かれていく。
しかし、直感が効果的なのは、過去によく似た状況に遭遇したことがある場合のみだ。新しい状況では、第6感はうまく機能しない。
突然のひらめきによって、新しいアイデアを生み出す脳のメカニズムを「第7感」と呼ぶ。第7感の基本的なメカニズムは「既存の要素を新しく組み合わせること」だ。
突然のひらめきが起こる可能性は、第7感の4要素に対して、準備を整えることで上げることができる。
①歴史の先例
「思考の燃料」を蓄積する
②オープンマインド
「脳のプラグ」をすべて抜く
③突然のひらめき
脳が一瞬で「スパーク」する
④決意
「考えるだけ」で終わらせない
著者 ウィリアム ダガン
コロンビア大学ビジネススクール上級講師 フォード財団での戦略コンサルタントを経て、コロンビア大学ビジネススクールで、「第7感」について大学院課程とエグゼクティブコースで教えている。 また、世界の企業の何千人ものエグゼクティブに「第7感」について講義を行っている。2014年、学長教育優秀賞を受賞。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
CHAPTER 1 もっとも「深い答え」を生みだす――究極の能力「第7感」で考える方法 | p.13 | 7分 | |
CHAPTER 2 それは「忘れた」ころにやってくる――「ただ考える」を超える | p.25 | 16分 | |
CHAPTER 3 「思考の燃料」を蓄積する――使える「先例」を頭の中に収集する | p.51 | 11分 | |
CHAPTER 4 「脳のプラグ」をすべて抜く――脳が本当の力を出せる状況をつくる | p.69 | 15分 | |
CHAPTER 5 脳が一瞬で「スパーク」する――こうして爆発的な「発想」をつかむ | p.93 | 12分 | |
CHAPTER 6 「考えるだけ」で終わらせない――「決意」で思考が深化する | p.112 | 12分 | |
CHAPTER 7 すべての「ムダな思考」をやめる――「考えるべきこと」だけを考える技術 | p.132 | 18分 | |
CHAPTER 8 全部を「マップ」にする――霧のような思考を「見えるもの」にする | p.162 | 16分 | |
CHAPTER 9 「良い質問」がすべてを変える――「問う」ことの驚くべき効果 | p.188 | 15分 | |
CHAPTER 10 「1パーセント」の時間を使う――「第7感」を習慣化する | p.213 | 4分 |
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