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2017/11/30更新

サブスクリプション・マーケティング――モノが売れない時代の顧客との関わり方

184分

3P

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多くのサービスがサブスクリプションに移行する

庭の手入れ、プールのメンテナンス、掃除など、繰り返し提供されるサービスは通常、サブスクリプションベースである。必要に応じて利用し、時間単位、あるいは1回いくらという形で支払いするサービスもある。こうしたサービスを提供する業者の多くが、今、サブスクリプション型のサービスをオンラインで提供して業容の拡大を図っている。

私たちは、企業がサービスをカスタマイズして必要な時にすぐ届けてくれるのを、当然のことのように思い始めている。生活のある領域で利便性と満足感を得ると、他の領域にも同じことを期待するようになる。企業が差別化のために始めたことが、競争のための必要条件へと急速に変わろうとしている。

これからのマーケターに必要なこと

物販モデルからサブスクリプションモデルへ移行すると、顧客との関係に変化が生じる。サブスクリプションでは、1度だけ取引をしてそれでおしまいというのではなく、顧客との関係が継続していく。

モデルの移行は、顧客の獲得法や顧客サービスに影響を及ぼす。伝統的なモデルでは、購入するという判断に導くためのマーケティングが行われた。差別化を図って競争優位に立ち、商品、サービスの機能や価値を高め、感情的なつながりによって売り上げを伸ばそうとした。しかし、継続的なサービスの契約を取り付けるには、別のアプローチが必要かもしれない。顧客には、商品、サービスだけでなく、会社も信頼し、そばについていることを知ってもらわなければならない。自分は正しい判断をしたのだと信じ続けてもらうことも必要である。そのため、マーケティングチームには、次に2つが求められる。

①販売前に価値を実証し、信頼を得る
②契約後は、価値の育成と信頼の維持に努める

サブスクリプションモデルでは長期的な収益を得ることが可能になる。従って、マーケターは契約をとることから顧客との関係を築くことに重点を移さなければならない。

解約に注目せよ

サブスクリプションの売上高が増えると、一方で成長を阻害する最大の要因であるチャーン(解約、離脱)も増えていく。チャーンレートはB2Bが年率26%、B2Cが年率35%という厳しい現実がある。サブスクリプションを提供している企業では、どのマーケターも常にチャーンに注目する必要がある。チャーンレートを下げるには次のような方法がある。

・顧客の本当のニーズを理解し対処する
・提供するソリューションから最大の価値を引き出すことのできる客を引き寄せる
・契約後も長期にわたってカスタマーエクスペリエンスを高める
・顧客ロイヤリティを高め、信頼を得る