ライブ配信サービス「SHOWROOM」創業者が、これからのビジネスにおいては、コミュニティの形成こそが大切だと説く一冊。
■仮想ライブ空間サービス
SHOWROOMとは「仮想ライブ空間」というキャチコピーで知られる、2013年11月にスタートしたライブ配信サービスである。素人からプロまで、あらゆるジャンルにまたがる「配信者、演者」と呼ばれる放送主の方々が、まるで駅前で路上パフォーマンスをするかのように、インターネット上の無限に広がるライブ空間でパフォーマンスをしている。
同じメディアであるテレビとの違いを一言で表現するなら「メディアへの参加可能性」である。テレビは受け身視聴が基本の受動的なメディアと言える。一方、SHOWROOMは、能動的に仮想のライブ空間に「参加」することが前提になっている。視聴者は、そこでコンテンツを「見る」のではなく、そこに「居る」という感覚で、個性や人格を持って、演者とコミュニケーションを取る。その視聴者の個性を表現するために「アバター」と呼ばれるバーチャル上のキャラクターを使ってルームに入室する。このアバターを通じて、視聴者は、様々な自己表現や、演者に対するアピールをすることができる。また、SHOWROOMには「ギフティング」という、課金機能があり、演者のパフォーマンスに感動した際や応援のために、ギフトアイテムを投げ込むことができる。
コミュニティ運営とは、1つの村を作るようなものである。もし村長やリーダーに頼りがいがなかったり、町に何か課題があったとしても(余白の存在)、ずっと同じ村に住み続ける同士として結束して助け合い(常連客の存在)、同じルールを共有して(共通言語の存在)、同じ的と戦う(仮想敵・共通目的の存在)。村という小さなサイズだからこそ、結束が求められるのであって、大都市ではこうはいかない。まず、永続する「村」を作るという発想が、あらゆるサービス、あらゆるコンテンツを世に出していく上で重要になる。
著者 前田 裕二
1987年生まれ。SHOWROOM 代表取締役社長 大学卒業後、外資系投資銀行に入社。2011年からニューヨークに移り、北米の機関投資家を対象とするエクイティセールス業務に従事。株式市場において数千億〜兆円規模の資金を運用するファンドに対してアドバイザリーを行う。 その後、0→1の価値創出を志向して起業を検討。事業立ち上げについて、就職活動時に縁があった株式会社DeNAのファウンダー南場に相談したことをきっかけに、2013年、DeNAに入社。同年に仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。 2015年に当該事業をスピンオフ、SHOWROOMを設立。同年にソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、合弁会社化。
帯 作詞家 秋元 康 |
帯2 ライブドア元代表取締役 堀江 貴文 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
週刊ダイヤモンド 2017年 10/28 号 [雑誌] (損しないマンション × 戸建て × 中古リノベ 徹底比較) 八重洲ブックセンター八重洲本店 販売課主任 鈴木 寛之 |
日経ビジネス |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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プロローグー経営はストリートから始まった | p.2 | 6分 | |
第1章 人は絆にお金を払う | p.21 | 19分 | |
第2章 SHOWROOMが作る新しいエンターテインメントのかたち | p.59 | 15分 | |
第3章 外資系銀行でも求められたのは「思いやり」 | p.89 | 20分 | |
第4章 ニューヨーク奮闘記 | p.129 | 16分 | |
第5章 SHOWROOM起業 | p.161 | 24分 | |
第6章 SHOWROOMの未来 | p.209 | 10分 | |
エピローグーコンパスは持っているかー | p.230 | 5分 |