2008年に、49歳でその生涯を閉じた伝説の美容師・鈴木三枝子さんの姿を描いた一冊。今なお美容業界において、影響を残している美容師の仕事への向き合い方や人の育て方を紹介しています。
■伝説の美容師
美容業界で「鈴木さん」といえば、「鈴木三枝子さん」だった。日本を代表する女性美容師だ。訃報がもたらされた2008年の夏、日本の美容業界で鈴木さんを知らない人は1人もいなかっただろう。
全国で次々と大掛かりなヘアショーを開催して、一躍有名になったヘアサロン、MINX。会場には熱狂的ファンの出待ちの列が続き、サロンにも客が殺到した。2000年代のカリスマ美容師ブームを牽引した存在でもある。そのMINXで代表の高橋マサトモさんとともに数々の伝説を作り、サロンの顔として活躍したのが、高橋さんの公私にわたるパートナー、鈴木三枝子さんだった。美容師の中には「鈴木さんに憧れて美容師を目指した」という人が多い。
その鈴木三枝子さんの死は突然すぎて、若すぎた。享年49歳。手術ができないタイプのスキルス胃がんだった。
鈴木さんが残してくれたものは何だったのか。
1つは仕事は裏切らないということ。一途に打ち込んだ分、自分を救ってくれること。次に背伸びをすること。いつかその背伸びは身の丈になるということ。そして、恐れずに踏み込んで本気で人と接すること。愛すること。それから、自分が知り得たことを人に受け渡していくこと。
もしも、その行為に名前をつけるとしたら「継ぐ」ことだろうか。
著者 佐藤友美
1976年生まれ。ライター 大学卒業後、テレビ制作会社勤務を経て、2001 年より、ファッション誌のヘアページを手掛けるライター・エディターとして活動。 2014 年からは、ビジネス、自己啓発、ファッション、健康、美容、法律など、幅広いジャンルの書籍を手掛けるライターとしても活躍の幅を拡げており、年間10 冊以上の構成に携わっている。 また、長年ファッション誌のヘアページを担当してきた経験を生かし、年間60 〜80 本の講演活動や、美容専門誌での執筆、サロンのブランドマネジメント、美容メーカーの商品開発などに携わる。
帯 ツナグ代表 佐藤 尚之 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 5分 | |
第1章 その瞬間まで、自分でいられるか | p.23 | 6分 | |
第2章 お客さまに育ててもらえ | p.37 | 7分 | |
第3章 神は先っぽに宿る | p.53 | 12分 | |
第4章 欲望と義務のシーソーゲーム | p.79 | 7分 | |
第5章 怒涛の叱られ自慢 | p.95 | 10分 | |
第6章 カラスは白か黒か問題 | p.117 | 4分 | |
第7章 愛と情熱のかめはめ波 | p.127 | 11分 | |
第8章 愛だろ、愛 | p.151 | 4分 | |
第9章 M I N X を、頼む | p.159 | 8分 | |
第10章 伝承 | p.177 | 9分 | |
おわりに | p.198 | 2分 |