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2017/02/15更新

ひとりの力を信じよう――「今あるもの」で人と地域の未来をつくる

  • 立花 貴
  • 発刊:2017年1月
  • 総ページ数:224P

161分

4P

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限界集落の再生方法

被災した「限界集落」、宮城県石巻市雄勝町を、全国から数千人が訪れる町へと再生させた物語。いかに地域を再生させればいいのか、そのヒントが紹介されている一冊。


■震災によって過疎化問題が前倒しされた
東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた、宮城県石巻市の小さな港町である雄勝は、三方を山に囲まれており、過疎化が進んだ、いわゆる「限界集落」のような地域である。昭和30〜40年代は12000人ほどだった雄勝町の人口は、震災前には4300人にまで減っていた。震災後の今では1600人ほど。まず若い人がいない。現在は漁業の他に目立った産業がなく、働く場所、仕事がないため、漁師以外のほとんどの人は震災前から石巻などに働きに出ている。高校もなく、自然に人が町の外に引っ越していく。そうすると、さらに若い人がいなくなり、残されるのはお年寄りばかり。これは雄勝だけの問題ではなく、日本全国の地方自治体で進行しつつある問題である。

超短要約

人口減少、少子高齢か、過疎化、地場産業の衰退。全国の地方で起きている問題を、政治・行政のせいにするのは簡単である。でも批判をしているだけでは何も変わらない。小さくてもいい、現場で実際の変化を起こすこと。

著者 立花 貴

1969年生まれ。公益社団法人MORIUMIUS 代表理事 雄勝そだての住人 業務執行役員 一般社団法人東の食の会理事 公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構理事 薬師寺門前AMRIT代表取締役 大学卒業後、1994年伊藤忠商事株式会社入社。化学品の原材料の部署を経て、リーテイル事業を担当。2000年、食流通関連の株式会社エバービジョン設立。 2010年、日本の食文化・伝統工芸を発信する合同会社四縁設立。 東日本大震災直後、母と妹の安否確認で仙台へ。すぐに東京へ戻るつもりが、現地で10万食の炊き出しを行うことになった。その後、石巻市雄勝町を中心に支援活動にあたり、人生の針路を転換して事業家兼漁師になることを決意。 2011年8月、雄勝の漁師とともに漁師の会社、合同会社オーガッツ発起人となる。東京と雄勝を6年で600往復し、首都圏などから延べ1,300人以上を雄勝へ連れ、全国の応援団と地元の人たちと共に、新しい仕事づくり・学びの場づくりを目指す。

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帯
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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに――古くて新しい、絶望的で魅力的な場所。 p.1 7分
1 心にしたがって動く――考えることをやめて震災地へ p.21 28分
2 あるものを結び、ないものを創る――地域活性化の最先端 p.69 23分
3 ゆっくり、じっくり、みんなでつくる――コミュニティの生まれ方 p.109 17分
4 生きることは、命をいただくこと――人はつながりの中にいる p.139 16分
5 ひとりの生き方が、みんなを動かす――小さな変化を集めよう p.167 28分
あとがき p.216 4分

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