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2017/02/09更新

マッキンゼーが予測する未来―――近未来のビジネスは、4つの力に支配されている

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破壊的な4つの力

①経済の重心の移動
移動先は中国のような新興国市場であり、そうした市場の中の都市である。世界経済の勢力均衡の重心は、かつてなかったスピードで東南に移動している。2025年までには、中国に本社を置く企業の数は、アメリカやヨーロッパに本社を置く企業数よりも多くなり、売上10億ドルを超える世界の大企業の半分近くは、新興国の企業になる。今後2025年に至るまでの10年間、世界経済の成長の70%は新興国によるものであり続けるだろう。2010年から2025年の間、世界のGDPの成長のほぼ半分は、新興国の440都市により生み出されると予測される。こうした都市の95%は中小規模の都市であり、西欧企業の経営者はその名前すら聞いたことがない。

②テクノロジー・インパクト
近年の技術革新の成長倍率と拡散のスピードを考えると、人間の予想できる直観力をはるかに超えた、指数関数的スピードでの成長が今まさに始まろうとしており、今はその少し前の安定状態にあると思われる。さらに技術革新が社会に普及していくスピードも加速している。そのインパクトは、付帯するデータ革命により幾倍にも拡大される。データ革命により、消費者であろうと企業であろうと未曾有の量の情報を手中にできるようになり、その情報を活用すれば、様々なビジネスモデルが高い能力を得て増殖していく。こうした相互に増殖しあう力のおかげで、ますます多くの人々が、簡便な機器、即時のコミュニケーション、際限がないと思われる情報入手の黄金時代を享受する。一方で、技術の事業適用と技術革新の激烈な速度により、企業のライフサイクルは短くなってきており、企業経営者としては、これまでよりも素早い意思決定と経営資源の投入を行わざるをえない状況に追い込まれている。

③地球規模の老化
人間の平均年齢が上昇してきている。出生率は低下し、世界人口は劇的に老化してきている。30年前には、世代交代で人口を維持するのに必要な成人女性1人当たりの平均出産数2.1人を大きく下回る出生率の国は、ほんの数ヶ国に限られており、その数ヶ国の合計人口は、世界全人口中ごく限られた比率に過ぎなかった。ところが、2013年までに、世代交代による人口維持出産数よりも低い出生率の国の人口を合計すると、世界人口のおよそ60%にのぼる。

④「流れ」の高まり
貿易に加え資本、人々、情報の移動を通じ、世界が相互に結合する度合いが高まっている。世界貿易システムは拡大し、これまでヨーロッパと北米の主要なハブの間で複数の線の結合によりつながっていたものが、複数かつ繊細な、不規則に広がるクモの巣状にと変容してきた。また、国際間のデジタル情報の流れは、何世紀もかかって発展してきた伝統的なモノの流れよりも、世界経済の成長にはるかに大きな影響を与えている。