数多くの著名人のインタビューをしてきたプロインタビュアーが、インタビューの極意を紹介。多くの芸能人とのインタビューの体験談をもとに、どのようにすれば、お互いにプラスとなる会話ができるかが書かれています。


■インタビュー修行の場にキャバクラが使える
人の話を聞く技術を磨くのに一番いいのは、高級クラブではなくキャバクラに行くこと。会話を盛り上げるための努力もしていない、趣味も全く合わない、世代すらも違う相手と、どうやって会話を成立させるのかが重要なのだ。

具体的には趣味や好きな音楽とか漫画の話を振り、その答えによってどういうタイプなのかを察した上で色々いじっていく。「好きな漫画は『ONE PIECE』です！」なんて感じで王道の作品を迷いもなく選べるタイプか、ちょっとズラしたことを答える自意識過剰タイプかだけでも、相手の人間性は大体わかる。

無理して「面白い人」になろうとする必要はない。面白いことを話すためにはセンスが必要だから選ばれし者にしか向いてないけど、相手の面白さを引き出す「聞く能力」を磨くには、最低限の空気の読み方さえできれば努力次第でなんとかなる。

著者 吉田 豪

1970年生まれ。「プロ」インタビュアー 「プロ」書評家 コラムニスト 当代一の名インタビュアーとして、読者のみならず、取材対象からも絶大な支持を得ている。