人の行動の40%は習慣で形づくられているため、習慣を変えれば人生を変えることができる。習慣を効果的に変えるにはどうすればいいのかについて、紹介している一冊。
■習慣をつくることで人生が変わる
人はどうすれば、思い通りの自分になれるのか。その答えは「習慣」にある。人は約40%の行動をほぼ毎日繰り返すので、私たちの存在も、私たちの未来も、習慣によって形づくられると言える。つまり、習慣が変われば、生き方も変わる。
自制心の強い人は、そうでない人に比べて欲求に抵抗する時間が短い。自分をうまくコントロールできる人が時間を使う主な対象は、緊急事態への対処ではない。学校や職場で役に立つ習慣やルーティーンを形成することである。つまり、習慣を形成することで、自制心を使う必要性をなくしている。習慣としての行動が増えれば、それだけ自制心を節約できる。
■4つの傾向
人はそれぞれ違うから、同じ習慣を身につけても、効果がある人とそうでない人が出てくる。そのため、自分の性質が習慣にどのような影響を及ぼすか、自分が次の4つの傾向にどれに当てはまるのか知ることから始めるといい。
①アップホルダー(約束を守る人)
外から課される期待と自分で課す期待の両方に進んで応えようとする。
②クエスチョナー(疑問を持つ人)
あらゆる期待を疑問視し、自分で正当だと判断した期待にだけ応えようとする。
③オブライジャー(義務を果たす人)
外からの期待には進んで応えるが、自分で課す期待にはうまく応えられない。
④レブル(抵抗する人)
外からの期待、自分で課す期待に関係なく、あらゆる期待に反発する。
■最初に変えるべき4つの習慣
習慣を改善したいなら、大きくてわかりやすい問題から取り組むこと。自制心の強化に一番つながる習慣から手をつけるのがいい。なぜなら、それらが他の良い習慣を形成する際の土台となってくれるからである。自制心の向上につながることは4つ。
①睡眠、②運動、③食生活、④整理整頓
著者 グレッチェン・ルービン
作家 キャリアのスタートは法律家で、アメリカ初の女性連邦最高裁判事の書記官を務めていたときに、作家になりたいと気付いて転身。作家となってからは、習慣、幸せ、人間の本質を追求し、世間に大きな影響を与えている。 著作は多岐にわたり、なかでも『The Happiness Project』(『人生は「幸せ計画」でうまくいく! 』)はアメリカでミリオンセラーとなり、30カ国語以上に翻訳された。習慣や幸せについて探求したことを報告するブログやポッドキャストも人気で、本だけでなくオンライン活動のファンも多い。彼女のポッドキャスト番組は、iTunesの「2015年ベスト番組」に選出された。また、彼女自身も、アメリカでもっとも尊敬を集める女性司会者として知られるオプラ・ウィンフリーにより、「2016年オプラが選ぶスーパーソウル100」に選ばれている。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.8 | 10分 | |
Part1 知る | p.25 | 27分 | |
Part2 身につける | p.69 | 46分 | |
Part3 変わる | p.145 | 26分 | |
Part4 断つ | p.187 | 74分 | |
Part5 発見する | p.309 | 35分 | |
最後に | p.367 | 10分 |
WILLPOWER 意志力の科学 [Amazonへ] |
習慣の力 The Power of Habit [Amazonへ] |