実務で使えるファイナンスとは何か。ファイナンスとは何かについて、基本的なことを紹介し、その必要性を説く一冊。
■ファイナンスとは
ファイナンスは、それだけわかっていても意味をなさず、実用性はない。実用性という観点から言えば、ファイナンスよりも会計や税務をわかっている方が手に職があると言える。ファイナンスは、スキルやノウハウではなく、「物の考え方」であり、教養である。この教養を、事業家として事業に生かせるようになってはじめて「ファイナンス」を身につけた意義が出てくる。「お金という枠組みで思考するためのフレームワーク」を用いて実際の現場で意思決定を行っていくことが、ファイナンスを学ぶ意義である。
ファイナンスとは、一言でいうと「物の値段」を考えることである。物に値段をつけるのは、目に見えるものだけではない。目に見えないものにも値段をつける。例えば、M&Aの本質は、会社という目に見えないものに値段をつけ、買うべきか否かを判断することである。自分で考えた値段が他のみんなが考えた値段よりも高ければ、お買い得のものを見つけたということになる。
ファイナンスとは、一言でいうと「物の値段」を考えることである。ファイナンスの考え方を用いて、効率的でない部分を探し出し、リスクをとって投資の意思決定をすることが、大切である。
著者 正田 圭
1986年生まれ。TIGALA 代表取締役 15歳で起業。インターネット事業を売却後、未公開企業同士のM&Aサービスを展開。事業再生の計画策定や金融機関との交渉、企業価値評価業務に従事。 現在は、自身が代表を務めるティガラグループにて、ストラクチャードファイナンスや企業グループ内の再編サービスを提供。その他、複数の企業の社外取締役やアドバイザリーを務め、出資も行っている。
帯 作家 山田 真哉 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに 武器としてのファイナンス | p.1 | 4分 | |
第1章 事業家はなぜ巨額報酬を受け取るのか | p.20 | 5分 | |
第2章 ファイナンスに関するよくある勘違い | p.30 | 8分 | |
第3章 ファイナンスには教科書がない? | p.47 | 5分 | |
第4章 企業は勝ち続けなければならない存在である | p.58 | 7分 | |
第5章 M&Aとは何か | p.73 | 10分 | |
第6章 M&A、儲けのカラクリ | p.93 | 14分 | |
第7章 企業を再生するファイナンス | p.122 | 9分 | |
第8章 世界最大の投資銀行ゴールドマン・サックス | p.140 | 6分 | |
第9章 得体の知れないファンドの正体 | p.153 | 21分 | |
第10章 成長を飛躍させるベンチャーファイナンス | p.195 | 23分 | |
第11章 不確実性が高いからこそファイナンスの世界にはチャンスがある | p.242 | 7分 | |
第12章 最先端のファイナンス思考法 | p.256 | 7分 | |
終わりに ファイナンスは意思決定の技術である | p.270 | 2分 |
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