これから人類は繁栄するのか、滅亡するのか。4人の世界的な科学者、哲学者たちが、人類の進歩について討論した内容をまとめた一冊。
■人類は種として進歩しているのか
多くの専門家は、現在の世界の混乱を見て、法治主義的な秩序と経済発展が少しずつ失われていった、第二次世界大戦前の50年間にそっくりだと言う。他方、現在起きている国家からNGO等の非国家アクターへのパワー拡散は、新たな平和と繁栄の時代の予兆だと言う専門家もいる。
「第二次」技術革命を歓迎する人たちは、未来の生活水準は大幅に向上し、個人と集団がコラボレーションする領域が新たに生まれ、地球環境は一段と改善されて緑が増えると考えている。これに対して批判派は、新しいテクノロジーは社会的な格差や経済格差を一段と大きくし、市民のプライバシーを侵害する力を国家に与えると主張する。また、テクノロジーのせいで、人間はその存続に必要な勤勉性や自己犠牲の精神を失ってしまうと警告する。
どんな問題や論題であれ、私たちは「コップにはまだ水が半分残っている」と考えるか「あと半分しかない」と考えるかのどちらかである。つまり未来の生活や社会、さらには人類の行く末について、私たちは楽観論者か悲観論者のどちらかに分かれる。
どんな問題や論題であれ、私たちは「コップにはまだ水が半分残っている」と考えるか「あと半分しかない」と考えるかのどちらかである。つまり未来の生活や社会、さらには人類の行く末について、私たちは楽観論者か悲観論者のどちらかに分かれる。
著者 マルコム・グラッドウェル
1963年生まれ。ジャーナリスト 『ワシントン・ポスト』紙のビジネス、サイエンス担当記者を経て、雑誌『ニューヨーカー』のスタッフライター。
著者 マット・リドレー科学ジャーナリスト、作家 イギリス貴族院議員(保守党所属)。科学啓蒙書を多数発表している。
著者 スティーブン・ピンカーハーバード大学心理学教授 認知心理学者。特に言語の発達・進化に関する研究を専門とする。一般向けの著書も多い。『心の仕組み』が世界的ベストセラーとなり、数々の賞を受賞している。2004年には、米タイム誌が選ぶ「最も影響力のある100人」、2005年にはプロスペクト誌で「知識人トップ100人」の一人に選ばれた。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
第1章 人類の歴史から導かれる明日の世界 | p.11 | 16分 | |
第2章 人類は絶滅を逃れられるのか? | p.53 | 37分 | |
第3章 明日の世界は「繁栄」か、「滅亡」か | p.153 | 4分 |
気候カジノ [Amazonへ] |
暴力の人類史 上 [Amazonへ] |