チェス、バイオリン、テニス、数学など、世界中のトッププレーヤーたちを30年以上にわたって科学的に研究して、導き出された「超一流」になるための原則を紹介している一冊。
■脳と身体の適応性を引き出すことが能力向上につながる
「才能に恵まれた」人の成功において遺伝的資質の影響がどれほどあるかにかかわらず、最大のカギを握るのは誰にでも漏れなく備わっている能力、すなわち人間の脳と身体の適応性である。脳には適応性があり、絶対音感をはじめとする能力は、あらかじめ存在していなかったとしても訓練によって生み出すことができる。人間の脳や身体は負荷に反応することで新たな能力を獲得する。
但し、努力し続けるだけで目標を達成できるというのは間違っている。正しい訓練を、十分な期間にわたって継続することが向上につながる。分野を問わず、技能を向上するための最も有効な方法は例外なく、同じ一般法則を満たしている。この普遍的アプローチを「限界的練習」と名付けた。これは、様々な分野で適応性という能力を活かし、新たな技術や能力を身に付けたいと願う人たちのゴールド・スタンダードである。
並外れた能力は例外なく膨大な練習や訓練の産物である。誰でも能力を伸ばすことはできるが、それには正しい方法が必要である。上達しないのは生まれつきの才能がないためではない。正しい方法で練習していないからだ。
著者 アンダース エリクソン
フロリダ州立大学心理学部教授 「なぜどんな分野にも、超一流と呼ばれる人が存在するのか」という疑問から、30年以上にわたり、スポーツ、音楽、チェスなど、あらゆる分野における「超一流」たちのパフォーマンスを科学的に研究。そこから、どの分野においても、トッププレーヤーは必ずある共通の練習法を採用していることを突き止め、それを「限界的練習(deliberate practice)」理論として発表した。
著者 ロバート プールサイエンスライター
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
週刊ダイヤモンド 2017年 7/15 号 [雑誌] (中国に勝つ) 花まる学習会代表 高濱 正伸 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
序 章 絶対音感は生まれつきのものか? | p.10 | 14分 | |
第一章 コンフォート・ゾーンから飛び出す「限界的練習」 | p.27 | 26分 | |
第二章 脳の適応性を引き出す | p.59 | 22分 | |
第三章 心的イメージを磨きあげる | p.87 | 32分 | |
第四章 能力の差はどうやって生まれるのか? | p.127 | 29分 | |
第五章 なぜ経験は役に立たないのか? | p.163 | 27分 | |
第六章 苦しい練習を続けるテクニック | p.197 | 34分 | |
第七章 超一流になる子供の条件 | p.240 | 26分 | |
第八章 「生まれながらの天才」はいるのか? | p.273 | 34分 | |
終 章 人生の可能性を切り拓く | p.316 | 17分 |