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2016/06/21更新

ヤバすぎる経済学

408分

3P

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常識の箱から抜け出す過激なコラム

人気経済学者による過激なコラム。テロ、犯罪、戦争まで、様々な社会問題に対して、おもしろおかしく、常識を覆すロジックを展開する一冊。


■あなたがテロリストならどんな攻撃を仕掛ける?
自分がテロリストで、使える資源に限りがあるなら、どうやって恐れを最大化するか。それぞれの個人がテロに遭う確率はとても低い。人間はめったに起きない事の確率を大げさに見積もる傾向があるから、テロが呼び起こす恐れは実際のリスクからすると分不相応に大きい。まず、テロリストは軍団と言っていいぐらいたくさんいるのだと思わせる。あちこちで一斉にテロを起こして、その後また、間髪をいれずにもっとたくさんのテロを仕掛ける。

これまでに聞いた一番いいテロ計画は、ライフルと車で武装させたテロリスト20人を国中にばらばらに放ち、あらかじめ決めた日時に無差別な狙撃を始めさせる。大都市、小都市、郊外、いろんなところで人を撃たせる。テロリスト達には頻繁に居場所を変えさせる。次のテロ攻撃はいつ、どこで仕掛けられるのか誰にもわからない。効果は絶大、信じられないくらいの大混乱が起きるだろう。

超短要約

■銀行を襲うならいつがいい?
FBIによると、アメリカでは1年にざっと5000件の銀行強盗が起きる。ダントツで多いのは、平日の金曜日で、1年に1024件起きている。次に多いのが火曜日(922件)、木曜日(885件)、月曜日(858件)、水曜日(842件)の順だ。でも、どれかの曜日が他の曜日に比べて成功しやすいという証拠は見られない。

それから、銀行に押し込む人達は、一番上手に稼ぐには、なんて事を考えるのが得意ではなさそうである。銀行に押し込むなら午後より午前の方がずっとたくさん稼げる。(5180ドル対3705ドル)。なのに、銀行が襲われるのは圧倒的に午後だ。全体として見ると、アメリカの銀行強盗は、成功した場合、平均で1回あたり4120ドルを稼いでいる。しかし成功率は高くなかった。100回に35回は捕まっている。

イギリスへ行っても銀行強盗の成功率はアメリカと同じようなものだ。でも、イギリスの銀行強盗の方が、全体としてはずっとたくさん稼いでいる。銀行を襲うと、失敗する場合も含めて、平均では大体3万ドル稼げる。銀行強盗の稼ぎは強盗1人あたり平均で1万8000ドルだ。これはアメリカの同業者に比べるとずっと多い。でもやはり、逮捕される可能性は高い。利益を追求する生業としての銀行強盗には大きな課題が残る。銀行を襲うなら一番いいのは、どうやら絶対襲わない事だ。

著者 スティーヴン・ダブナー

ジャーナリスト コロンビア大学でMFAを取得。同大学で教鞭を執った後、ジャーナリストに。 NYタイムズ誌、ニューヨーカー誌、タイム誌ほかさまざまなメディアで執筆を行う。

著者 スティーヴン・レヴィット

シカゴ大学経済学部教授 ハーバード大学(経済学)を最優等で卒業後、MITで経済学のPh.D.取得。1994年から1997年までハーバード大学のエリート研究者養成制度ソサエティ・オブ・フェローズのジュニア・フェローに選出。 2003年、ノーベル経済学賞の登竜門と言われるジョン・ベイツ・クラーク賞受賞。2004年よりシカゴ大学ベッカー・フリードマン研究所ディレクターを兼務。 2006年、タイム誌「世界で最も影響力のある100人」に選出。2009年、ノーベル経済学賞を受賞した故ゲーリー・ベッカー、ダニエル・カーネマンらとTGGグループを設立。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 ぼくたち、お役に立ちたかっただけなんです p.1 27分
第2章 マス掻く手コキとウェインの恐怖 p.37 10分
第3章 ガソリン値上がり万歳! p.51 39分
第4章 コンテストいろいろ p.103 9分
第5章 間違ったものを怖がるとは p.115 28分
第6章 インチキしてないってことは一所懸命やってないってことだ p.153 25分
第7章 でもそれ、地球にやさしいの? p.187 18分
第8章 21で大当たり p.211 31分
第9章 銀行襲うならいつがいい? p.253 28分
第10章 もっとヤらせて、ぼくら経済学者だし p.291 13分
第11章 万華鏡みたいなもの p.309 25分
第12章 ひとたびジェットになったなら…… p.343 41分

この本に影響を与えている書籍(参考文献、引用等から)

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