従来のような会社形態はなくなり、これからは人間ならではの高度な価値を創り出すひとが生き残る。今後、必要とされる人材の条件を提示しながら、どのような人材になっていくべきかを説く一冊。
■2024年に会社はなくなる
多くの会社は、2024年頃までにいったん死ぬ。そして、未来に飛躍する価値ある組織へと、再び生まれ変わる。その理由は、インターネット情報革命の結果、会社の内で価値が生まれるのではなく、会社の外で価値が生まれるようになったからである。今やビジネスは、全世界の人材、資金、知識、技術に簡単にアクセスしながら、驚くほど短期間に事業価値を創り上げられる時代に突入した。
会社がなくなる事を理解するには、2012年以降の4年間で「会社」をめぐる環境がどんな変化を遂げてきたのかを知る必要がある。環境の変化は大きく分けて3つ。
人が生きていくためになくてはならないものは「希望のストーリーを描く力」である。ストーリーは生きる力の源泉であり、それを失う事は考える力も、感じる力も、愛する力も、なくなってしまう事を意味する。だから働く人々が、自然にストーリーを描ける環境を提供できなければ、会社が役割を終えてしまうのは当然である。
会社という枠の中で安定的な日常が守られながら、幸せになっていくという個人のストーリーを描き切れなくなった時に、会社は役割を終える。それは2024年頃になると予想される。それにかわるのは、個人が会社の枠を超え、組織との相乗効果により自己実現を果たしていくというストーリーを描く、新しい組織形態である。
著者 若山 陽一
1971年生まれ。UTホールディングス株式会社代表取締役社長兼CEO 「職を求める人」と「人を求める企業」の橋渡しをする人材ビジネスに興味を持ち、また日本の強さは、モノづくり(製造業)にあるとの思いから、「人材ビジネス+モノづくり」をテーマに1995年、創業。 さまざまな困難を乗り越え、アウトソーシングビジネスを付加価値の高いビジネスモデルへと成長させ、2003年製造アウトソーシング業界で初の上場を果たす。
著者 神田 昌典1964年生まれ。経営コンサルタント アルマクリエイションズ代表取締役 大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。その後、米国家電メーカー日本代表を経て経営コンサルタントとして独立。 多数の成功企業やベストセラー作家を育成し、総合ビジネス誌では「日本のトップマーケター」に選出。 2012年、大手ネット書店の年間ビジネス書売上ランキング第1位。 2018年、マーケティング分野で歴史的権威があるDMA国際ECHO賞の国際審査員に抜擢。ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
まえがき | p.3 | 7分 | |
第1章 あなたの会社は進化するか、それとも絶滅か | p.23 | 20分 | |
第2章 目の前から、正社員が消えた十年 | p.63 | 14分 | |
第3章 会社をなくしてわかった可能性と限界 | p.91 | 16分 | |
第4章 才能が自然に磨かれていく「場」を創る | p.123 | 22分 | |
第5章 コネクティング・インテリジェンスの時代 | p.167 | 19分 | |
第6章 〔対談〕これから十年、飛躍するための条件 | p.205 | 10分 |
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