金融とITを融合した新しいサービス「FinTech」について、わかりやすく概要を紹介している本。最新の金融サービスなどが紹介されています。
■Fintechとは
Fintechとは、金融とテクノロジーを組み合わせた造語で、金融と技術の融合の事を言う。金融とテクノロジーの融合が進む事で、金融業界の構造変化を引き起こしながら、新たな金融サービスが次々に生まれ、ユーザーはこれまでにないメリットを享受できるようになる。
現在、多岐にわたるFintechサービスが生まれつつある。大まかに分類すると、金融情報をワンストップで見える化するサービスとして、個人向けには「個人資産管理(PFM)」サービス、企業向けにはクラウド型の「会計・経営・業務支援」サービスがある。こういった見える化サービスで明らかになった金融情報を基に、ビッグデータ解析や人工知能、金融工学といった技術を組み合わせる事で、さらに進化した金融サービスが開発されている。
■Fintechが注目され始めた3つの理由
①技術の開発コストが下がった
開発コストを押し下げた理由には「オープンソースソフトウェアの進化」「クラウド化」「API化」の3つがある。
②開発したサービスを普及させるコストが下がった
スマートフォンが普及し、アプリを簡単に安価に、サービスによっては無料で公開する事が可能になった。ストア内でのユーザー評価が高ければ、SNSなどで爆発的に広がっていく事が日常的になっている。
③ユーザーの目が肥えてきて、サービスに対する期待が高くなった
著者 辻 庸介
1976年生まれ。マネーフォワード代表取締役社長CEO 大学卒業後、ソニー株式会社に入社。本社経理部にて、AIBOなどの部門経理を担当。その後、2004年にマネックス証券に出向(その後転籍)。 2009年ペンシルバニア大学ウォートン校に留学。卒業時には、アメリカ人以外で唯一のCohort Marshall(クラス代表)に選ばれる。 帰国後COO補佐、マーケティング部長を経て、マネーフォワード参画のため退社、代表取締役社長CEOに就任。2014年ケネディ米大使より「将来を担う起業家」として米国大使館賞受賞。同年ジャパンベンチャーアワード2014にて「起業を目指す者の模範」としてJVA審査委員長賞受賞。
著者 瀧 俊雄マネーフォワード取締役 兼 Fintech研究所長 大学卒業後、野村證券入社。野村資本市場研究所にて、家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究業務に従事。スタンフォード大学経営大学院、野村ホールディングスの企画部門を経て、2012年よりマネーフォワードの設立に参画。
TOPPOINT |
帯 ビジネス・ブレークスルー代表取締役 大前 研一 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.1 | 4分 | |
第1章 FinTechとは何か | p.12 | 8分 | |
第2章 FinTechを取り巻く環境の変化 | p.26 | 6分 | |
第3章 FinTechを支えるプレーヤー | p.36 | 8分 | |
第4章 個人資産管理(PFM) | p.50 | 8分 | |
第5章 企業会計、経営・業務支援 | p.64 | 6分 | |
第6章 資産運用 | p.74 | 8分 | |
第7章 融資、ソーシャルレンディング | p.87 | 8分 | |
第8章 クラウドファンディング | p.100 | 5分 | |
第9章 決済 | p.108 | 8分 | |
第10章 保険 | p.122 | 8分 | |
第11章 不動産 | p.135 | 7分 | |
第12章 ブロックチェーン、分散型台帳、仮想通過 | p.146 | 6分 | |
第13章 セキュリティー | p.156 | 5分 | |
第14章 金融機関の動き | p.166 | 4分 | |
第15章 2021年の金融 | p.173 | 9分 | |
第16章 お金の不安がなくなる世界に | p.188 | 6分 | |
おわりに | p.198 | 4分 |
ビットコインの中核技術としてSatoshi Nakamotoによって考案、実装された分散型ネットワー…