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2016/04/07更新

人工知能は私たちを滅ぼすのか―――計算機が神になる100年の物語

251分

4P

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人工知能研究の歴史とこれから

人工知能の研究の歴史から現在、そして未来についてわかりやすくまとめられている一冊。これから先の人工知能がもたらす世界について、考察されています。


■人工知能の始まり
コンピューターが作り出されたのは、第二次世界大戦の混乱の中だった。数学者のジョン・フォン・ノイマンが、核爆弾の計算のために発明したノイマン型コンピューターは、今日使われているほとんどのコンピューターの方式となった。核爆弾の開発と同様に、この時代、コンピューターが決定的な影響を及ぼしたのが暗号の解読である。ノイマンと並ぶもう1人のコンピューターの発明者アラン・チューリングはコンピューターを用いて、ナチスの暗号を解読した事が、連合国の勝利の要因の1つとなった。

チューリングとノイマンがコンピューターで実現しようとした事には「他の機械がどう振る舞うかをシュミレーションして、予測をする」という共通点がある。特にチューリングは、そうした考える力を持ったコンピューターは、やがて人間を超えるほどの知能を獲得するだろうと予言した。ここに人工知能の歴史が始まった。

超短要約

人工知能が優れた自分自身を想像して改良できるようになったなら、私たち人間の進歩に用いている、個体の脳の性能や世代交代による進化の持っている制約がないため、あっという間に私たちを上回るほど賢い超知能に至る。そして人間のようにイメージを作り出せるような計算を行う人工知能は、心と意識を持つ可能性がある。

心を持った人工知能は、私たち人間の時代を終わらせる最後の審判、シンギュラリティをもたらすと考えられる。私たちは、その世界を科学で予測する事はできない。

著者 児玉 哲彦

1980年生まれ。10代からデジタルメディアの開発に取り組む。慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスにてモバイル/IoTの研究に従事、2010年に博士号(政策・メディア)取得。 頓智ドット株式会社にて80万ダウンロード超のモバイル地域情報サービス「tab」の設計、フリービット株式会社にてモバイルキャリア「フリービットモバイル」(現トーンモバイル)のブランディングと製品設計に従事。 2014年には株式会社アトモスデザインを立ち上げ、ロボット/AIを含むIT製品の設計と開発を支援。電通グループ/ソフトバンクグループのような大手からスタートアップまでを対象に幅広い事業に関わる。 現在は外資系IT大手にて製品マネージャーを務める。

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帯
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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 人間は心を持つ機械を作れるのか――コンピューターの創造 p.31 13分
第2章 機械は人間をどこまで賢くするのか――箱舟に導かれたパーソナルコンピューター p.53 21分
第3章 インターネットが雲の上に織り成す地球の神経網――雲まで届くバベルの塔 p.87 21分
第4章 スマートフォンはいかにして私たちのポケットを占拠したか――神と人をつなぐ石板 p.121 23分
第5章 人工知能は本当に人間を超えるのか――聖杯の探求者たち p.159 28分
第6章 IoTと人工知能がもたらす2030年の社会――千年王国の到来 p.205 35分
第7章 人工知能は私たちを救うのか、滅ぼすのか――最後の審判 p.263 26分

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