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2016/03/16更新

成長をかけ算にする サイバーエージェント 広報の仕事術

151分

2P

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広報の仕事の解説書

広報の仕事で大切なこととは何か。設立2年目のサイバーエージェントに入社し、社員30人から3000人へと会社が成長していく過程で、広報部門の立ち上げから、自社のサービス認知拡大を行ってきた著者が、広報の仕事とは何かを解説している一冊。


■広報の目的とは
広報の仕事の目的は、会社や商品のファンを増やすこと。社会に存在する生活者達に、いかに会社のファンになってもらうか。そして、そのファンをどれだけ増やせるかということである。

・数ある競合商品の中から、自社の商品を選んでもらう
・数ある会社の中から「この会社に入社したい」と就職活動中の学生に思ってもらう
・数ある株式銘柄の中から、自社の株式を保有してもらい、会社を応援してもらう
・会社で働く社員やその家族に、誇りに思ってもらえるような会社にする

広報と広告には大きな違いがある。広告はお金をかけてテレビCMやWeb、新聞などの広告枠に、企業が伝えたい事を伝える広報手段の1つである。一方、広報はコミュニケーションによって、企業の事について第三者を介して伝え、評判を形成するものである。

超短要約

■成長をかけ算にする
広報の活動は、単に会社のイメージ向上を図るだけではない。自社の商品やサービスの認知度を高め、商品やサービス自体のファンを増やす活動が重要になってくる。

広報はいわゆる広告や販促とは異なり、コストをかけてサービスの利用を促したり、会員登録してもらうのではなく、メディアとのコミュニケーションから記事露出を図ったり、ソーシャルメディアでの発信などによって、サービスに興味を持ってもらい、サービスの利用につなげる事が目的となる。

広報によって事業が「1+1」ではなく「1×∞」になる可能性がある。会社のブランディングを図る企業広報では、メディアに露出する事でコーポレートサイトへのアクセス数が急増したり、Twitterなどで会社について語られる事が急増する事はよくある。サービス広報であれば、これが商品の購入やサービスの利用など事業に直結してくる。つまり、広報は事業を「かけ算」で伸ばし、会社をスピーディーに成長させる事ができ得る仕事である。

かけ算の値を最大化できるようにするためには、何よりも関係する各部署との連携が欠かせない。社内の各部署と連携して適切なタイミングで広報活動を行う事で、広報の効果を最大化できる。

■どうすれば会社の記事がメディアに取り上げられるのか?
まずはメディアの視点に立って考えてみる。メディアが取り上げた内容について、何が見られたり読まれたりしたのか、その結果は如実に数字として現れているはずである。メディアの先には読者や視聴者となる生活者がいる。だから、その生活者のニーズを踏まえて、取り上げる情報の選定をしているのは当然の事である。

メディアの先にいる生活者が興味を持つ事とは何か。それはメディアのターゲット属性によるものが大きい。ところが、メディアに取り上げてもらうには読者・視聴者にマッチすればOKかと言えば、すべてがそうだとは限らない。時節的なイベントや、今世の中で話題になっていること、気になっているもの、これから流行りそうなもの、もしくは皆がこう思っていたけど実はこうなっている、といったサプライズ的な内容といったように、実は「時流に合っていること」が重要なポイントになってくる。

自分の会社の中に、ある事象や事業、または商品やサービスがあったとしても、それらをただ単にそのまま広報しようとしても、メディアに取り上げられる確率は極めて低い。「時流」を取り入れる事で、取り上げられる確度が上がる。

著者 上村 嗣美

1978年生まれ。株式会社サイバーエージェント 広報責任者 大学在学時、就職活動中に当時社員数30名、設立2年目だった株式会社サイバーエージェントと出会い、会社のビジョンに共感し入社。大学生の時から内定者としてサイバーエージェントでアルバイトを始め、ネットバブル、東証マザーズ上場を経験。 上場の過程を目の当たりにしたことから広報を志す。入社後は社長秘書を経て、広報へ。広報部門の立ち上げに携わり、企業広報のほか、「Ameba」など自社サービスの認知拡大に努める。2008年より広報責任者。 以来、一貫して広報としてキャリアを築き、会社の事業拡大、社員数の増加といった会社の成長とともに、常に新たな広報活動に取り組む。 2014年に出産、1年の産休・育休を経て2015年に仕事復帰。育児と仕事を両立中。 現在は、メディアリレーションズなどの広報活動のほか、広報担当者の育成、広報組織力の向上に注力。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
サイバーエージェント代表取締役 藤田 晋

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 決して「キラキラ」ではない広報の仕事 p.11 17分
第2章 社員数30人から3000人へ成長する広報の現場 p.43 22分
第3章 広報は社長にモノ言う仕事 p.83 17分
第4章 「時流」と「社流」をつなぐ広報の仕事術 p.115 32分
第5章 広報女性が社会を変える! p.175 19分
おわりに p.211 2分

この本に影響を与えている書籍(参考文献、引用等から)

渋谷ではたらく社長の告白〈新装版〉 (幻冬舎文庫) 渋谷ではたらく社長の告白〈新装版〉 (幻冬舎文庫)
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