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2016/02/23更新

チームのことだけ、考えた。―――サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか

184分

3P

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多様な組織をつくる方法

「最長6年間の育児・介護休業制度」「副業は原則自由」など、ユニークな人事制度を持つサイボウズの代表が、起業から現在までの組織マネジメントの試行錯誤を綴った一冊。多様性のある組織をつくるための様々な手法が紹介されています。


■多様化前のこと
サイボウズは、1997年に創業した会社で「グループウェア」という情報共有ソフトを開発している。中小企業から大企業まで広く利用されており、日本ではトップシェアだ。グループウェアを使えば、様々な情報を共有し、スピーディに意見交換できるので、効率的に働けるようになる。

サイボウズは創業後、売上を伸ばし、2000年に上場した。しかし当時、異常な忙しさが原因で社員同士の関係は険悪だった。そこで採用しやすい東京に移転し、どんどん人を採用していった。結果、急いで人を増やし過ぎた。2002年には、社員数が70人を超え、2年で2倍以上に増えた。社内の一体感は急速に失われ、さらに売上と利益は激減し始めた。そもそも持続的に成長できるビジネスモデルではなかった。ソフトウェアは1回買ったら永久に使い続けられる。生き残るためには持続的にお金をもらえる仕組みを作らなければならない。そこで毎年料金を頂く保守契約を新たに作った。しかし、保守契約が定着するには数年の時間が必要だった。

超短要約

多様性のある組織において、緩さが行き過ぎないようにマネジメントするにはどうすればよいか。それは基本原則に立ち返り、理想を強く持つ事が大事である。サイボウズにおいては「グループウェア世界一」という高い理想を強く持つ事だ。この高い理想をしっかりピン止めし、メンバーがその理想に共感していれば、多少の緩さはあっても緊張感を維持する事ができる。

共通の理想があるところにチームは生まれる。そして、顧客ですらチームのメンバーとなりうる。

著者 青野 慶久

1971年生まれ。サイボウズ代表取締役社長 大学卒業後、松下電工(現パナソニック)を経て、1997年愛媛県松山市でサイボウズを設立。2005年代表取締役社長に就任(現任)。 社内のワークスタイル変革を推進し離職率を6分の1に低減するとともに、3児の父として3度の育児休暇を取得。また2011年から事業のクラウド化を進め、2015年時点で有料契約社は12,000社を超える。 総務省ワークスタイル変革プロジェクトの外部アドバイザーやCSAJ(一般社団法人コンピュータソフトウェア協会)の副会長を務める。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 多様化前のこと p.15 18分
第2章 共通の理想を探す p.47 29分
第3章 会社のインフラを作る p.97 36分
第4章 多様性に対応した人事制度 p.159 14分
第5章 制度を活かす風土を作る p.183 17分
第6章 多様化の成果 p.213 21分
おわりに p.250 3分

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