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2016/01/28更新

藤原先生、これからの働き方について教えてください。 100万人に1人の存在になる21世紀の働き方

194分

2P

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キャリアを掛け合わせよ

人は何かをマスターするのに1万時間かかる。逆に1万時間頑張れば、その分野で100人に1人になれる。天才でない人が「希少性」を高めたければ、キャリアを3つ掛け算すること。3種類の「100人に1人になる努力」を掛け合わせると、100万人に1人という「レアカード」を持つ事になる。このキャリアを3つ掛け合わせて希少性を獲得する方法を、人生の基盤となる「信任(クレジット)」を形づくるための「三角形モデル」と呼ぶ。20代、30代、40代と1万時間ずつかけて、じっくり「掛け算」していけば、必ずオリジナルな「錦の御旗」が見えてくる。まずは三角形の「底辺」をつくる。これがライフラインとなる。

三角形の左下=「経済がどうなろうと食っていけるプロの仕事」
三角形の右下=「前者と掛け算すると相乗効果のある仕事」

三角形の頂点は、抽象的な目標ではなく、現実的な仕事や状態を指す。三角形の面積=「信任」の総量のうち、通常は一部を現金化する事になる。これが「報酬」と呼ばれる。

「信任」とは、人生を通した諸活動で得られる「使用可能な通貨」だと考えてよい。若いうちは「信任」を貯金のように貯めていく時間が必要である。「信任」は大きければ大きいほど、自由度が大きくなるし、大きな仕事を任せられるようになる。どのように「希少性」を維持しながら、信任を運用し続けていくかが大事である。

情報編集力を鍛えよ

成熟社会に入り、あらゆる場で「正解」がない問題の方が多くなっている。こういう時代に重要になるのは、情報を「処理」する能力ではなく、「編集」する能力である。自分の頭の中で、知識・技術・経験のすべてを組み合わせて、その時の状況の中で最も納得できる「解」を導き出す能力。この「納得解」は、関わる他者も納得できるものでなければならない。

自分の頭の中で考えている事を、相手もまた自らの頭の中で考え、納得する。その時、自分の頭と他の人の頭を「つなげる」という事にもなる。重要なのは、自分一人だけで解決しようとしないこと。他の人の知恵や技術もたぐり寄せて使いながら「納得解」を紡ぎ出す事である。

遊びの要素を大切に

情報編集力を鍛えるには、世の中の変化に合わせて頭も変化させなければならない。

コツ①:クリティカル・シンキング
常識・前例を疑い、否定する事から考え始める事で、自分の考えを形成する。

コツ②:イマジネーション
考え始める時、めいっぱい想像力を働かせる。

この2つのプロセスでは「遊び」の要素が大切になってくる。常識中の常識だと思われているような事すら疑い、多様な「常識」のあり方を自由に想像する。こういった発想を頭の片隅に置く事で、物事を批判的に見直し、客観的かつ論理的に考える。