販売員の5つのタイプ
成績の良い花形販売員は、平均的な販売員とどこが違うのか。調査の結果、世の中のB2B営業担当者は5つのタイプに分けられる事がわかった。
①ハードワーカー(勤勉タイプ)
朝早く出勤し、夜遅くまで居残り、常に頑張りを惜しまない。どの販売員よりも多くの電話をかけ、多くの訪問をこなす。
②リレーションシップ・ビルダー(関係構築タイプ)
顧客の組織と強力な関係を築き、顧客の組織のあちこちに賛同者を確保する。時間を惜しまず働き、顧客のニーズに応えようとする。親しみやすさとサービス精神がウリ。
③ローンウルフ(一匹狼タイプ)
自信家で、ルールよりも自身の直感に従う。多くの点で「気難し屋」で、思い通りに行動できないくらいなら何もしない。
④リアクティブ・プロブレムソルバー(受動的な問題解決タイプ)
細部に目を配る、信頼できる販売員。営業活動の過程でした約束は、すべて守るのが当然だと考える。販売後のフォローアップを重要視し、サービスの実行に伴う問題には迅速かつ徹底的に対応する。
⑤チャレンジャー(論客タイプ)
顧客のビジネスを深く理解しており、その理解をもとに顧客の考え方に強く働きかけ、顧客企業の競争力アップについて指導する。論議を呼びそうな見解であっても臆する事なく披露する。自分の考えを強く押し出し、価格設定のような事についても自己主張する。
5つのタイプの営業成績を比べたところ「チャレンジャー」が飛び抜けて成績が良く、「関係構築タイプ」が断然成績が悪かった。
ソリューション営業に必要な資質
チャレンジャーは次の資質を備えているのが特徴である。
①指導
顧客のビジネスについて独自の視点を持ち、双方向の対話能力に長けており、営業上のやり取りの中で差別化ポイントを指導する事ができる。
②適応
顧客の「価値向上要因」や「業績促進要因」を把握しており、顧客組織の中の正しい人に正しいメッセージを伝え、共感を得られるよう適応する事ができる。
③支配
お金の話もいとわず、必要とあらば顧客に多少の無理強いができる。従って、営業プロセスを支配する事ができる。
ソリューション営業では、顧客に行動を変えてもらわなければならない。そうしてもらうためには、ビジネスの新しい見方を顧客に提示し、自分達のビジネスについて違う発想をしてもらわなければならない。よって、価値重視またはソリューション志向の営業アプローチを目指すならば、顧客に対して論客としてふるまえる「チャレンジャー」販売員が絶対必要になる。