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2015/10/27更新

適応力 (扶桑社文庫)

146分

2P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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結果だけにとらわれず、内容を重視する

プロとして周囲から求められる結果は大切である。しかし、10代の前半の頃は結果がすべてと思っていたが、徐々に内容を重視する方向へと変わって行った。内容を良くしてもすぐに結果が出るわけでもないが、長期的に着実に前進をしていく方法としては、これに尽きる。つまり、内容を重視していけば結果だけにとらわれて一喜一憂する事も少なくなり、安定して物事を進められる。

内容を重視していけば必ず、新たな問題、異なった課題が生まれてきて、それに対処をする必要に迫られる。また、異なった基準のモノサシがあると煮詰まりにくい面もある。

内容にこだわっていくと小さな違いに敏感になっていく。何気なく見過ごしてしまいそうな局面、状況にフォーカスする事によって、大きな変化の兆しが解ったりする。どんな分野であれ、それを専門にやっている人々は基本的な事はすべて完全に習得している。違いが表れるとしたら、とても微妙な小さいところが多いはずである。

経験によって直感を磨く

どんな出来事に対しても一番最初は「直感」でそれをとらえている。直感はあまりに短いので邪念の入る余地が全くない。そして、駄目な可能性について全く考えない。直感はフィルターを通して必要なエッセンスだけを取り出すプロセスと言える。

直感は自分自身の調子を測るバロメーターでもある。直感ですっきり解るときは、ほぼ間違いなく好調の時である。直感は使わないとすぐに錆びる。だから、日々の鍛錬やトレーニングによって、いつも磨いておく必要がある。

基本を大切にする

達人と呼ばれる人達は決して基本をおろそかにしない。千利休の言葉に「稽古とは、一より習い十を知り、十より返る、もとのその一」がある。十を知るまでは努力の方向性としては易しいが「十より返る、もとのその一」という復路には、身につまされる。現代はたくさんの事を吸収し、消化をしなければならないので、どうしても基礎に使う時間が短くなりがちである。だからこそ簡単なところも懸命にやらなければならない。

実戦の後に検証する

将棋の対局では、最初から最後まで同じ進行だった棋譜はまずない。だから、あるところからは前例から離れて、そこから自力で局面を打開していく事になる。早い時は序盤の10手ぐらいから、遅くても中盤の50手ぐらいからは完全に未知な状況になる。よって、局面に素早く順応して適応する力が常に求められる。

ある局面について調べたとしても、その局面が自分の実践に現れる事は皆無に等しい。しかし、将棋の定跡の研究は、同じ局面にはならなくても、同じ戦型であれば適応力は上がるのではないかと考えられる。また実戦も適応力を上げる有効な方法である。実戦が終わった後にきちんと検証をする事が大切である。