モスバーガーの社長が、人に好かれる方法、良いチームを作るためのコミュニケーションの方法を紹介している本。リーダーにとって大切なものは「人柄」であると説く。


■リーダーにとって最も大切なのは人柄
飲食店の経営者や店長達にとって最も大切な事の1つは、一緒に働く仲間を励まし、いつも前向きな気持ちで働いてもらう事である。これは業種や仕事の内容を問わず、1人でも部下を持つビジネスパーソンに求められる「リーダーの役割」である。同時にリーダーは周りから慕われ、力を貸してもらえる存在であり、上司に対しても部下に対しても、何かを提案したら真剣に聞いてもらえる人間関係を築く必要がある。

つまり、仕事をうまくこなすうえでは「人柄」が最重要である。会社組織の中で、出世して何らかの役割を担うにしても、「人柄」で周囲に信頼される事は大前提になってくる。

■人に好かれる習慣
①自分の失敗談を話す
②穏やかで誠実な態度を意識する
③リーダーに必要な7つの習慣を意識する
④周囲の同僚に教えを請う
⑤最初の返事は必ず「はい」にする
⑥素直な気持ちで話を聞く
⑦相手と対話する機会を意識して持つ
⑧自分の限界を勝手に決めつけない

■チームの心を1つにする習慣
①問題の原因を他人に求めず、自分にできる事がなかったかを考える
②仕事を任せ、見守る事で、スタッフの成長意欲を引き出す
③スタッフ1人1人に関心を持つ
④仕事をまかせ、それが将来の自分に役立つ事を知ってもらう
⑤自分自身を知ってもらい、信頼関係を作る
⑥日頃から、相手の良い部分を見つけて褒める事で信頼関係を作る
⑦問題が生じれば、個別にじっくり話し合う
⑧元気よく挨拶をする
⑨家族における両親や兄、姉と同じ役割を意識する

著者 櫻田 厚

1951年生まれ。株式会社モスフードサービス代表取締役会長兼社長 父の急逝で大学進学を断念して広告代理店に入社。1972年に叔父(創業者・櫻田慧)の誘いで「モスバーガー」創業に参画。直営店勤務を経て、教育・営業等を担当。 1990年には海外事業部長として台湾へ赴任、モスバーガーのアジア進出の礎をつくる。1994年取締役就任。1998年代表取締役社長就任。2014年より会長兼務。