脳科学者の茂木健一郎氏が、来るべき人工知能時代において、人間としてに役割と磨くべきスキルについて紹介している一冊。
■IQや偏差値がナンセンスな時代に
コンピューター技術が今のスピードで発達し続けると、ある地点で人類の知能を超える究極の人工知能が誕生する。それが30年後の2045年だと予測されている。人工知能プログラムが人間の知能を超えて進化し続けると、コンピューターは自分で自分を改良できるようになっていく。つまり、人工知能の能力はどんどん「ブラックボックス化」していく。そのため、人工知能をどうコントロールするのかという点が問題になっている。
人類の知能を超えた人工知能は、あえて数値化すればIQ4000といったレベルになるとも言える。こうなると、人間と人工知能のIQを比較する事自体、もはや意味がない。人工知能時代にはIQや偏差値などナンセンスとなり、そもそも気にする必要など全くなくなる。計算力や記憶力を活かした仕事は、人工知能にまかせてしまえばいい。
コンピューターが今のペースで進化し続ければ、ある地点で人類の知能を超えるとも言われている。これは「2045年問題」と呼ばれている。そして、人工知能が発展する事で、これまで人間にしかできないと思われていた仕事が、ロボットなどの機械に取って代わられると言われる。
・人工知能が人間に勝る働き方
①書類作成
②計算力
③記憶力
④データ検索&解析
⑤オペレーション業務全般
・人間が人工知能に勝る働き方
①コミュニケーション
②直感やセンス
③身体性
④発想アイデア
⑤イノベーション
これらのスキルを磨いていく事こそ、これからの人工知能時代を生き抜く大きな武器になる。人工知能が優れている仕事は人工知能に任せ、人間は人工知能に負けない働き方を目指していけばいい。
著者 茂木健一郎
1962年生まれ。脳科学者 ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別研究教授 「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係(心脳問題)についての研究を行っている。また、脳と神経に関する一般読者向けの解説書を多く執筆し、テレビ番組や雑誌、週刊誌などマスメディアで積極的に活動している。 著書に『脳と仮想』『ひらめき脳』『生命と偶有性』など。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに 人工知能時代に求められる「人間らしい働き方」 | p.2 | 3分 | |
第1章 人工知能がいま、すごいことになっている! | p.17 | 14分 | |
第2章 これからの時代に求められる人間の役割とは何か? | p.45 | 16分 | |
第3章 人工知能に負けないスキルを磨いていこう! | p.77 | 20分 | |
第4章 人工知能に負けない発想を磨いていこう! | p.119 | 18分 | |
第5章 人工知能に負けないイノベーション・ライフを目指そう! | p.157 | 15分 | |
おわりに 人生は常にモーツァルト・モードで行こう! | p.187 | 2分 |
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・人工知能が人間に勝る働き方
①書類作成 ②計算力 ③記憶力 ④データ検索&解析 ⑤オペレーション業務全般 ・人間が人工知能に勝る働き方 ①コミュニケーション ②直感やセンス ③身体性 ④発想アイデア ⑤イノベーション
2016-11-06
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