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テクノロジーの3つの本質

テクノロジーの変化を点ではなく線で捉えるためには、まずテクノロジーそのものの本質的な3つの特徴を理解しておく必要がある。

①人間を拡張するものであること
石器からインターネットまで、すべてのテクノロジーは、何らかの形で人間の持つ機能を拡張してきた。コンピュータやインターネットの本質は「知性の拡張」にある。

②いずれ人間を教育しはじめること
新しいテクノロジーが社会に普及してしばらく経つと、今度は人間がそのテクノロジーに合わせて生活スタイルを適応させていくようになる。いつしかテクノロジーの存在自体が人間の精神や行動を縛るようになる。

③掌からはじまり、宇宙へと広がっていくこと
テクノロジーは一定の順番を経て、物理的に遠くへと浸透し、浸透すればするほど日常の風景となり、その存在感を消していく。

タイミングがすべてを決める

テクノロジーを「点」ではなく「線」で捉えている人達にとっては、「目的地」はほぼ同じである。Google、Amazon、Facebookなどが考える未来像は驚く程酷似している。「ユーザーが望むニーズ」と「現在の技術で実現できること」の接合点を突き詰めていけば、そこにバラエティはあまりなく、多くの場合その未来像は似たものにならざるを得ない。

結局、アイデア自体は、将来における「点」である。その時は突拍子もないように思えても、時間の経過と共に、技術面や価格面でのブレイクスルーによってピースが埋まっていき、いつかどこかで進化の「線」に取り込まれる。問題はそのタイミングがいつかという事である。タイミングが早すぎれば、コスト、技術、品質、倫理などの面で社会に受け入れられる事はなく、逆に遅すぎれば成果はすべて他人に持っていかれてしまう。

未来に先回りする思考法

①常に原理から考える
そのシステムがそもそもどんな「必要性」を満たすために生まれたかを、その歴史をふまえて考える必要がある。長期的な変化の「線」で考える。今やっている活動がどんな課題を解決するために誕生したのか、常にその原理を意識しておく必要がある。

②テクノロジーの現在地を知る
課題への解決方法が時代に合っているかを判断するために、テクノロジーの現在地を知っている必要がある。

③タイミングを見極める
完璧にタイミングを読む事は絶対にできないが、タイミングにはある程度「バッファ」がある。重要なのは、タイミングの誤差をこの「バッファ」内に収める事である。タイミングが適切かを読むために最も良いリトマス試験紙になるのが、周囲の人の反応である。結局、人同士がビジネスを繰り広げる以上、タイミングとは相対的なものでしかない。早いか遅いかは潜在的な競合との関係性で決まる。