継続するための仕組みを考える
仕事のできない人は、仕事は「業務」を遂行する事だと思っている。だが、仕事ができるビジネスパーソンにとって、この業務は作業にすぎない。主体的に取り組まないものや、やらされ仕事は決して成果を上げない。なぜなら、それは作業だからだ。
成功者は皆、『計画・実行・修正』というシンプルな学びのプロセスを継続しただけだ。世界最高の投資家ウォーレン・バフェットの公式の伝記のタイトルは『スノーボール』。つまり小さな雪のかけらを転がしていけば、やがて巨大なスノーボールができ上がるという事だ。それが彼が世界一の億万長者になった理由だ。
才能や個性という言葉を認めない。それは単なる偏見にすぎない。人なんてたいして変わらない。ただ仕組みを知らないだけだ。
このスノーボールを持続させる方法は、機械と人間をうまく使う事だ。機械は行動の結果(ログ)を自動で溜めてくれて、可視化してくれる。運動、食事、仕事、投資、あらゆる行動のログを溜める。すると、検証が格段にしやすくなる。何かを始めようとしたら、まず、記録の仕組みとコーチをつける。そして、最初にコーチに、成果が上がるまでにどれくらいの期間と時間とお金がかかるかを聞く。最初にコストを見積もっておくのは継続のための大事なコツである。
継続システムの仕組みの1つは、根源欲求に紐付ける力だ。お金が欲しい、女性からモテたい、いい家に住みたい。習得しようとしているものと、これらの永続的な根源欲求との関係をしっかり言語化すれば、それをやめようとは思わないはずだ。さらには、短期的な報酬を付け加える仕組みを考える。
1回やったらあとはずっと続く事を「エフィメラライゼーション」という。事業を創るのが上手な人は、1回システムを創って、あとは自動的に回るようにするのが得意な人だ。できるだけ意思に頼らないで自動的にできる方法を選ぶ。
これから何を学べばいいのか
必要なのは知識や情報ではない。そんなものは、すべて検索をすれば出てくるし、自分より詳しい人がいれば、その人に聞けばいい。身につけるべきは、本質的な事を見つけるために、考えるという事だ。情報なんてどこにでも溢れている。一方、自分で何が一番大事なのか、その件に関する本質は何かを考え、導き出せたアイデアは、他に変えられないものだ。必要なのは、むしろ愛嬌だ。愛嬌のある人なら、知識を持っている人に、聞けばいい。
20世紀に必要だった3Cは、キャッシュ(金)、コネクション(人脈)、コンペティティブネス(競争力)の3Cだった。21世紀の3Cは、キュリオシティ(好奇心)、クリエイティビティ(創造力)、クレディビリティ(信用力)となる。好奇心を持って異文化にあたり、そこから触発されて何かを生み出す。そして、信用力は、人間関係を結ぶ原点となる。