40周年を迎えたローソン。最近のコンビニの商品は進化していると、ローソンの商品について紹介されている本。『プレミアムロールケーキ』『MACHI cafe コーヒー』『ブランパン』など、ヒット商品がどのように生まれたのかなどが書かれています。
■ターゲットを変えて、新しい市場をつくる
コンビニで売られている「ロールケーキ」が大きな話題になったのは2010年。コンビニ各社がロールケーキを次々に店頭へと送り込み「ロールケーキ戦争」ともいうべき状態になった。その火付け役こそ、ローソンだった。
当時、ローソンのデザートは、競合に出遅れていた。これを一気に巻き返すべく「Uchicafe SWEEETS」ブランドを立ち上げ、そのキー商品として生み出したのが『プレミアムロールケーキ』だった。デザートを全く新しくするという命題に対し、真っ先に浮かんだのが、ターゲットを変える事だった。コンビニのメイン客はかつては男性だったが、実はコンビニに来る男性のデザートのマーケットよりも、元々デザートは好きだけど、コンビニに来ない女性にターゲットをシフトした方が、マーケットは大きい事に気が付いた。
ローソンは2015年3月末現在で、全国に約12000店舗ある。そのほとんどが、独立した経営者や企業が経営をしているフランチャイズ加盟店だ。35〜40坪で、品物は約2800品目。数万品目あるスーパーマーケットと違い、商品はかなりセレクトされて置かれる。また、独自開発のお弁当やお惣菜、パンなどプライベートブランド商品が約4割。毎週火曜日に新商品が投入される。売上高は約2兆円である。
品目がある程度、固定されているのは1000程度。残りの1800品目はどんどん入れ替わっていく。どんなにおいしいものでも、人は飽きる。だから、常に目新しいものを店に品揃えしておく事で、魅力的な売り場を作る。それが最もダイナミックに行われているのがコンビニなのだ。
著者 上阪 徹
1966年生まれ。フリーライター アパレルメーカーのワールド、リクルート・グループなどを経て、95年よりフリー。 経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、雑誌や書籍などで幅広く執筆や インタビューを手がけている。 インタビュー集に『プロ論。』シリーズは累計40万部を超えるベストセラーになっている。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 4分 | |
Chapter1 「驚きのスイーツ」はいかにして生まれたか? | p.17 | 16分 | |
Chapter2 そもそもコンセプトが違う『MACHI caf´eコーヒー』 | p.49 | 15分 | |
Chapter3 実は「保存料ゼロ、合成着色料ゼロ」製造工場の挑戦 | p.79 | 12分 | |
Chapter4 自社出資の農場から野菜を直送「ローソンファーム」 | p.103 | 13分 | |
Chapter5 「健康」に配慮された食品がなにげなく、続々と | p.129 | 13分 | |
Chapter6 「Ponta」データ分析でリアルな消費行動を読み取る | p.155 | 13分 | |
Chapter7 一点集中主義、「これぞローソン」を作りたい | p.181 | 11分 | |
Chapter8 共存共栄を目指す対等なパートナー「FCシステム」 | p.203 | 10分 | |
Chapter9 「お客さまに来ていただくのではなく、お客さまに近づく」 | p.223 | 10分 | |
Chapter10 ローソン誕生四〇周年「一八〇日プロジェクト」 | p.243 | 7分 | |
Chapter11 ローソンは、コンビニはどこに向かうのか? | p.257 | 9分 | |
おわりに | p.274 | 2分 |