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2015/07/02更新

ネガティブな感情が成功を呼ぶ

231分

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ネガティブ感情も役に立つ

生きていく上で、拒絶、挫折、自信喪失、偽善、喪失、倦怠などを経験する事や、気に障る不愉快な人たちと接する事は避けられない。しかしそれらに対処する唯一の解決策はポジティビティではない。その時にその辛さを受け入れようとしないと、それが苦悩に変わる。

だから、もっと幸福度を高めようと努力するよりも、ポジティブもネガティブも含めた広範囲の心理状態を受け入れる能力を身に付けて、人生の出来事に効果的に対応する事の方が大事である。それが「ホールネス(全体性)という状態である。すべての感情を含む健全な「ホールネス」を持つ人は、大事な事のためには、感情のダークサイドも活かして使う事ができる。私達が普通、ネガティブなものと捉えている感情も、ポジティブ感情以上に役立つ事がある。

「ホールネス」を持った人たち、つまり良い事も悪い事も受け入れ、与えられた状況の中で最良の結果を掴む人たちこそが、健康を保ち、仕事でも学問でも成功し、幸福な人生を深く味わう事ができる。これを20%のネガティブ優位性と考える。ホールネスを持つ人とは、約80%の時間はポジティビティを感じ、残りの20%の時間はネガティビティを有益に使える人の事だ。

ホールネスを得る上で大事な事は、ネガティブ感情を避ける事ではなく、それをネガティブと考えない事である。

ポジティブ感情の落とし穴

ポジティブ感情が、どんな時も常に有益であるとは限らない。幸福のマインドセットに警告を発している研究結果には以下のものがある。

①幸福は、長期的成功の妨げになりうる
・幸福な人は説得力に欠ける
・幸福な人は人を信頼しすぎる、
・幸福な人たちは考える事を億劫がる

②幸福を追求した事がかえって逆効果を生み、不幸になる事がある
・自分の幸福感だけを大事にすると、他者の事が二の次になり失敗する
・ポジティブ感情を経験すると、その後に起きる事がつまらなく思える

③ネガティブ感情を持つ方がいい場合がある
・不正に立ち向かおうとする時、「怒り」は「幸福感」に勝る
・忍び寄る危険を警戒する時、「不安」は「幸福感」に勝る
・損失や個人的問題に対処するために援助を求める時「悲しみ」は「幸福感」に勝る

④他の人が幸せそうだと、自分のやっている事に身が入らない
幸福感は「大局的なものの見方」を促すのに対し、不幸感は「詳細に注目する分析的思考」をもたらす。

幸せでありたいと思うなら、幸せになりたいと頭で考える事をやめて、身を入れて人生を生きる事だ。ポジティブになろう、ネガティブを避けようと必死に頑張る事は無益なだけでなく、自分を取り巻く世界に見出せるはずの喜びや関心や意味が、見えなくなってしまう。