ビジネスの本質とは何か?
LINEの元代表取締役が、ビジネスで最も大切なこと、経営の仕事とは何かということを語っている一冊。
■シンプルに考える
会社にとって一番大切な事は、ヒット商品をつくり続けること。ヒット商品をつくり続ける会社が成長し、ヒット商品をつくる事ができなくなった会社が滅びる。「利益」も「社員の幸せ」も「ブランド」も、ヒット商品が生まれた結果として生み出されるもので、ヒット商品がなければ「戦略」や「ビジネスモデル」も画に描いた餅に過ぎない。だから、ビジネスの本質は「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」以外にない。
そのためには、ユーザーのニーズに応える情熱と能力を持つ社員だけを集める。そして、彼らが何ものにも縛られる事なく、その能力を最大限に発揮できる環境をつくり出す。そのために必要な事だけをやり、不要な事はすべて捨てる。「あれも大事、これも大事」と迷っていると、結局何も決められず、行動に移す事ができない。大切な事は何が本質かを「考える」こと。そして、最も大切な事を探り当てて、それ以外のものは捨て去る事である。
「ユーザーのニーズに応える」という「本質」に全力を集中させる。それ以外に、ビジネスを成功させる方法はない。
「世の中に価値を提供したい」「たくさんの人々に喜ばれる価値を生み出したい」。そんなピュアな情熱を持つ優秀な人だけを集める。経営は、彼らがその能力を最大限に発揮できる環境を守り続ける。そして、「こんなサービスが実現できたら、みんな喜んでくれるはずだ」とワクワクしながら仕事をする。このワクワクする気持ちが大切である。
ユーザーを愛する気持ち、自分が携わる商品やサービスを愛する気持ちこそが、ビジネスを成功させるために一番大切なものである。
著者 森川亮
1967年生まれ。LINE 元代表取締役社長 C Channel 代表取締役社長 大学卒業後、日本テレビ放送網に入社。コンピュータシステム部門に配属。ネット広告や映像配信、モバイル、国際放送など多数の新規事業立ち上げに携わる。仕事のかたわら青山学院大学大学院にてMBAを取得。 2000年にソニー入社。2003年にハンゲーム・ジャパン株式会社(後にNHN Japan 現LINE)入社。 2007年に同社の代表取締役社長に就任。2015年にLINE株式会社代表取締役社長を退任。顧問に就任した。同年、動画メディアを運営するC CHANNEL株式会社を設立、代表取締役社長に就任
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
日経ビジネスアソシエ 2015年 07 月号 |
ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー 2016年 01 月号 [雑誌] (意思決定の罠) |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 4分 | |
第1章 ビジネスは「戦い」ではない | p.21 | 13分 | |
第2章 自分の「感性」で生きる | p.47 | 19分 | |
第3章 「成功」は捨て続ける | p.85 | 15分 | |
第4章 「偉い人」はいらない | p.115 | 15分 | |
第5章 「余計」なことは全部やめる | p.145 | 13分 | |
第6章 「イノベーション」は目指さない | p.171 | 11分 | |
おわりに | p.192 | 4分 |