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2015/05/26更新

ハーバードはなぜ仕事術を教えないのか

114分

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一流のリーダーになるために必要なこと

ハーバードビジネススクールの教授陣を取材し、ハーバードビジネススクールで教えられている思考様式や行動様式などを、120のルールとしてまとめている一冊。一流のリーダーになるためには、どのように物事を考え、行動すればよいのかが簡潔に解説されています。


■ハーバードはなぜ仕事術を教えないのか
リーダーを目指す人に向けて、世界最高の教育を施しているのが米国のハーバード大学経営大学院である。ハーバードでは一切、仕事術を教えない。徹底的に叩き込むのが、リーダーとしての思考様式と行動様式である。特に「なぜ、リーダーはそういう行動をとらなくてはならないのか」、その理由を強調して教える。「なぜ」に納得すれば自分から行動できるようになるからである。

表層的な仕事術ではなく、本質を教える。本質を1つ学べば、すべてに応用が利く。本質を知っているからこそ、ハーバードの卒業生は一流のリーダーとして高く評価される。

超短要約

■ハーバードで教えられていること
・失敗を許容する文化をつくる
成長し続ける組織のリーダーというのは、イノベーションを歓迎し、失敗を許容する企業文化を創造しようとする。イノベーションは1人の力では起こせない。多くの人達のアイデアを組み合わせる事によって起こせるものである。リーダーの役割は自分の意見を押し付ける事ではなく、部下が新しい事に挑戦できるような「環境づくり」をする事である。

・背中を押してあげる
優れたリーダーは、成長しようとする社員を全力で後押しする。世の中には「やみくもにリスクを取る人」と「全くリスクを取らない人」がいる。しかし、この2つのタイプは少数派。大半はその中間にいる人である。中間にいる人達の心は「もうちょっとリスクを取って新しい事に挑戦しようか」、それとも「そんな事をやれば減点されるからやめておこうか」と常に揺れ動いている。その人達が挑戦できるように背中を押すのが、リーダーの役目である。

・優秀な部下を恐れない
リーダーの仕事は部下と張り合う事ではない。部下を生かして、どんどん昇進させる事が、リーダーとしての評価を高める事になる。

・社内政治に参加する
優れたリーダーは、進んで社内政治に参加する。組織で働く以上、政治は避けられない。自分のチームに必要なヒト・モノ・カネを確保するために、他部署との交渉や駆け引きは不可欠なプロセスだからである。社内政治のような汚いものには参加したくないというリーダーは、まず社内の動きから取り残される。やがて部署に必要なお金や人が確保できず、無力になる。

・部下のマインドセットを変える
リーダーとしての最も重要な仕事は、部下を動機付け、励まし、成長させる事である。一般職であれば係長の仕事ができるように、課長であれば部長の仕事ができるように、リーダーは部下がワンランク上の仕事ができるように導いていく。その過程で最も難しいのが、部下のマインドセットを変えること。大きな仕事に挑戦していく内に、部下は現場仕事や事務作業にばかり時間を割いていては、目標を達成できない事に気づいていく。この気付きことが、部下の成長につながる。

・わからない事は質問する
ハーバードの教授は学生に対して、自分からよく質問する。学生もまた、教授やクラスメートによく質問する。質問するという事は、相手に対して興味を持っている事の裏返し。リスペクトを示す行為である。

・弱みをさらけ出す
弱みをさらけ出す事は、究極のリーダーシップ。だからこそ、一流のリーダーは躊躇する事なく「皆さん、助けて下さい」という事ができる。

著者 佐藤 智恵

1970年生まれ。作家・コンサルタント 1992年NHK入局。番組ディレクターとして、ニュース番組、ドキュメンタリー番組、音楽番組、旅番組など、多種多様な番組を制作。2000年米国コロンビア大学経営大学院留学、翌年MBA取得。 2001年株式会社ボストンコンサルティンググループ入社。通信・メディア分野を専門に、経営戦略コンサルタントとして、様々なプロジェクトに携わる。 2003年外資系メディア・エンターテインメント企業に入社。エグゼクティブプロデューサーとして、ハリウッドドラマ、バラエティ番組、情報番組の制作を統括する。 2012年より作家、プロデューサー、コンサルタントとして独立。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.1 1分
第1章 お金 p.15 7分
第2章 人間関係 p.37 12分
第3章 コミュニケーション p.73 12分
第4章 思考 p.109 16分
第5章 失敗 p.157 8分
第6章 習慣 p.181 14分
第7章 人生 p.223 15分

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