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イノベーションを導く3つの能力

イノベーションを育み、可能にする組織や環境を築けるかどうかはリーダーシップにかかっている。イノベーションを導くには、3つの能力が必要となる。

①コラボレーションのできる組織を築く
イノベーションのプロセスにはコラボレーションが欠かせない。イノベーションが最も生まれやすいのは、専門や経験や視点の異なる様々な人々の間で、アイデアが交換される時だからだ。

②発見型の学習を育む
イノベーションは大抵、長期にわたる実験的な試みと、試行錯誤の繰り返しから生まれる。そのため、試し、学び、修正し、再び試そうとする姿勢が欠かせない。

③統合的な決定を支える
チーム内で意見の不一致や選択肢が対立した場合、最善の解決策が見つかりやすいのは、アイデアの統合という対処法だ。A案とB案を足して、両案より優れたC案を創る。革新的な組織やリーダーは、単に統合的な決定を許すだけでなく、積極的に奨励する。対立する案であっても、できるだけ長く留めておき、検討を重ねる。十分に時間をかけて議論し、試行錯誤を繰り返す事ではじめて、有益な統合が可能になるからだ。また安易な譲歩や妥協も避ける。

リーダーが直面する6つのパラドックス

イノベーションが難しいのは、必ず次のパラドックスが伴うからである。

①個人と集団
アイデアの源泉はメンバー1人1人だが、最終的な成果は全体としてもたらされる。

②支持と衝突
あらゆるアイデアに異議を唱える事を奨励しながら、自分のアイデアを述べる事を支持しなければならない。

③学習と成果
成果を求められる中で、経験的な学習を重ねる事が必要となる。

④即興と構造
組織には制限や目標、限度、条件といった構造がなくてはならないが、イノベーションには即興が求められる。

⑤根気と切迫感
統合的な決定には根気が求められる一方、競争の激しい世界では切迫感もついてまわる。

⑥現場主義とトップダウン
イノベーションは大抵、現場から生まれるが、どんな組織にも序列があり、それが意思決定に影響を及ぼす。

リーダーに問われるのは、この6つのスケールにおいて、いかに「解放」と「活用」の適切なバランスを取り続けられるかだ。イノベーションに必要な3つの要素を可能にするバランスを保つ事である。

イノベーションを目指すのなら、リーダーは環境を整える事を自分の仕事だと心得なくてはならない。つまりメンバーが自らイノベーションに力を尽くそうとし、またそうできる環境を築くことが必要である。