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2015/05/11更新

問題解決のジレンマ: イグノランスマネジメント:無知の力

  • 細谷功
  • 発刊:2015年4月
  • 総ページ数:276P

252分

3P

  • 古典的
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問題発見と問題解決との思考回路の3つの相違点

①「ストック vs フロー」
過去の経験や知識を、蓄積した「ストック」として珍重するか、一度使ったら捨ててしまっても構わないという「フロー」で考えるかの違い。「無知・未知」重視は、新しい知識を生み出すために使ったら後は捨ててしまっても構わないという「フロー重視」の考え方である。

②「閉じた系 vs 開いた系」
「閉じた系」で考えるとは、端的に言えば、物事に自らの常識や判断基準で「線を引いて」、その「内側と外側とを区別して考える」か、「すべてのものをありのままに見る」かの違いである。

③「固定次元 vs 可変次元」
基本的に前後あるいは左右という「2次元」の動きしかできないか、必要に応じて「跳ぶ」という「3次元」の動きもオプションとして持っている違い。「可変次元」は、変数の種類を増減させるなど、変化させて考える事ができる。

問題発見のためには「フロー重視」「開いた系」「可変次元」で考える事が重要である。

上から見る

問題を新たな視点で再定義するためには「次元を上げる」時の「メタ思考」を使う。「開いた系」の思考によって「壁を超える」。そこからさらに上位概念に「次元を上げる」事で、新しい思考の「軸」や「変数」を発見していく。

思考における上位概念とは、一般的には抽象度の上下を指す事が多い。つまり抽象度が高いほど「上位」であり、具体的であるほど「下位」である。「対象を1つ上のレベルから見る」という「メタ」の視点も上位概念の代表例である。「自分中心」の考え方に対して「自分を客観的に見る」視点である。これは「メタ認知」と呼ばれる考え方である。

「常識の壁」を認識するためには、その壁を「上から見る」事で、常識にとらわれている状態を把握する事がその第一歩として必要である。

上位概念で考えるための3つの手法

①抽象化・アナロジー
物事を抽象化して、上位概念において一見全く異なる領域同士の共通点を見つけて、そこから新しいアイデアを生み出す。

②思考の「軸」
思考の「軸」(個別の事実や事象を解釈するためのものの見方)を意識して考える事で、思考の盲点を見つけると同時に、1つの事象を様々な視点から検証する。こうした軸に従って、抽象化や分類が行われる事で、新しい知見が生まれ、創造につながっていく。

③Why(上位目的)
Whyだけが上位概念に行けるたった1つの疑問詞である。Whyだけが「そもそも本来の目的を解決するためには解こうとしている問題自体が違う」という形で問題を定義できる。