インプロビゼーションの7つの要素
①イエス・アンド
ネットワーク作りがうまい人間というのは、対話のきっかけを作ったり、対話を独占したりするのではなく、他者のアイデアを肯定し、その上で自分のアイデアを構築していける人間である。
「イエス・アンド」の考えを支持する企業文化は、アイデアを批判したり、非難を浴びせたり、即座に却下したりする組織と比べて、より独創性に溢れ、問題を解決するのも早く、より熱心な社員に恵まれる事になる。「イエス・アンド」の考え方のもとでは、すべてのアイデアを実行する必要はないものの、すべてのアイデアに実行のチャンスが与えられる。多くの小さなアイデアの中から1つの大きく確固としたアイデアを徐々に築く事ができる。
②アンサンブル
素晴らしいアンサンブルを築くと、1人1人の個人差を受け入れる事ができるようになり、異なる視点も許容できるようになる。そして、それらの違いを組み入れる事により、アンサンブルは個人に比べてより良く機能するようになる。アンサンブルの成功は、人材採用の時点から始まる。採用の際は、その瞬間に集中できる人材を選ぶ事だ。そして、ギブ&テイクの実行を同僚達の間に植え付ける事ができれば、それはより生産性のあるコミュニケーションを増やす土台を築く事になる。
③共創
企業やアンサンブルの中で共創を成功させるには3つの鍵がある。
・「自分のアイデア」ではなく「最高のアイデア」を見つける
・アイデアの支配権を手放す
・恐れを完全になくす
④真実性
ビジネスの世界において、真実は政治的に間違いを犯す事への恐れや便宜上のために時に無視され、時に曖昧に表現されてしまう事がある。自分達をあまりに深刻に捉え、自らの信条に疑問を持たない企業や組織は、競争力の面で非常に不利な状況にあると言っていい。
⑤失敗
私達はよく失敗は選択肢ではない、と教えられる。しかし、事実はその反対である。人は自らの行動の中で、失敗に役目を与える事が大切である。創造性にとっての一番の脅威は、失敗する事への恐れである。失敗は当り前の事だと考えなければならない。
⑥フォロー・ザ・フォロワー
アンサンブルの中で行動しながらリーダーシップを発揮する(フォロー・ザ・フォロワー(お互いについていく)」という、方法が使う。アンサンブルに属する者は誰であれ、その場で求められている専門知識を持ってさえいれば、リーダーシップをとっても良いとし、その集団がさらなる変化を必要とすれば、集団内の階層を再編成しても良いとする。
⑦話を聞くこと
創造、他者との交流、他者の指導、管理といった事を効率良く行いたいと思う人であれば、誰にとっても「聞く力」は絶対的に重要である。