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2015/04/20更新

世界一の馬をつくる

151分

3P

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ダービー馬のつくりかた

キズナ、ワンアンドオンリーで2年連続で日本ダービーを制したオーナーブリーダーが、馬づくりの秘訣を紹介。いかにして強い競走馬をつくるのかを語っています。


■運は、誰のところにもある
2014年6月1日、第81回東京優駿(日本ダービー)。3年前に生まれた7123頭の頂点に立ったワンアンドオンリーは、北海道新冠のサラブレッド生産牧場「ノースヒルズ」で生まれた。前年のキズナに続き、ノースヒルズの生産馬が日本ダービーを連覇した。

牧場を持ったのは1984年。競走馬のオーナーでもあり、生産者でもある「オーナーブリーダー」になって30年でダービーオーナーになる事ができた。「運がいいですね」と、よく人に言われる。しかし、そんな事はない。運は、誰のところにもある。ただ、決断と実行力で、それをつかみ切れるかどうかの違いがあるだけだ。

人は努力を運と言う。陰で流した努力を知らない人には、単に運のいい男にしか見えないだろう。だが、最初から運を持っていたのではなく、試行錯誤を繰り返し、運に出会う事のできる道を探し、そして、ようやく見つけ、つかみとったのだ。

超短要約

馬づくりでも「シンプル・イズ・ベスト」をよしとする。わざわざ難しく考える必要はない。世界トップレベルのスペシャリストが、自分達より進んだ方法を提示してくれるのなら、それに従えばいい。

「スペシャリスト」を使いこなす「ゼネラリスト」である事を心がけている。各自が自分の役割をしっかりと認識し、その業務のプロフェッショナルであること。その上に立つ者は、全体を把握し、進むべき道筋を明確に示す事が重要である。だから、常に「ぶれない」事を意識している。途中で失敗があったとしても、その道が正しいと信じる限りは、失敗の原因を精査し、挑戦を続ける事が大事だ。

失敗の連続だったが、失敗を恐れず、挑戦し続けてきた。「挑戦する心」が理念である。成功するまで諦めない。成功してもその結果に満足せず、さらに進化を追い求める。チャンレジとはそういう意味である。

著者 前田幸治

1949年生まれ。アイテック株式会社 代表取締役 株式会社ノースヒルズ 代表取締役 34歳で馬主となり、1984年、北海道に生産牧場、現在の株式会社ノースヒルズを開設。現在、JRA登録馬は160頭以上、GI通算26勝という驚異的な成績を収めている。

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帯
騎手 武 豊
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土井 英司

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.2 2分
第1章 ゼロから牧場をつくる p.11 22分
第2章 「北の生産拠点」ノースヒルズ p.53 19分
第3章 「美しい前線基地」大山ヒルズ p.89 21分
第4章 優駿たち p.129 12分
第5章 ダービー連覇 p.151 23分
第6章 「世界で戦うために」ホースマンとして p.195 12分

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