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2015/04/09更新

宇宙飛行士が教える地球の歩き方

335分

6P

  • 古典的
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姿勢だけは制御できる

訓練を退屈で面倒な仕事としか思えなかったら、毎日がつまらないばかりか、ミッションのメンバーから漏れた時や、ミッションに一度も参加できなかった時、自尊心や職業上の目的意識がボロボロに崩れ去ってしまう。事実、ミッションに一度も参加できない宇宙飛行士もいる。

宇宙に行けるかどうかは、宇宙飛行士個人の力では全くどうする事もできない、数々の変数や状況によって左右される。だから、宇宙飛行を権利じゃなくボーナスととらえる方がずっと理に適っている。宇宙には行けないかもしれないと考える事で、20年以上も、その夢のような気分を片時も失わずにすんだ。成功とは、発射台に行き着くのかどうかもわからない、先の見えない長い旅の間ずっと、自分の仕事に満足していられる事だ。訓練自体を目標と考えるべきだ。

その秘訣は、なるべく訓練を楽しもうとすること。仕事で自分が望む目的地に辿り着けるかどうかを決めるのは自分ではない。自分では制御できない変数が多すぎるからだ。でも、自分で制御できる事がたった1つだけある。姿勢だ。姿勢を保てばこそ、ブレる事なくいつも正しい方向へと進める。だから、絶えず自分の姿勢をチェックし、必要なら修正する。ブレるという事は、目標に到達できない事よりも、はるかに悪い事だ。

準備を怠るな

時間があるなら準備に使え。それより大事な事なんて他に何があるだろうか。取り越し苦労に終わる事もあるかもしれない。でも、いざ本番になって、しなきゃならないのにどこから手を付けていいのかさっぱりわからないという事になるよりは、よほどマシなはずだ。

これは仕事への取り組み方だけじゃない。人生の生き方でもある。一番厳しいハードルを心の中で思い描き、そのハードルをクリアするのに必要なスキルを思い浮かべて、余裕でこなせるくらいのレベルになるまで、ひたすら練習する。9歳の頃に宇宙飛行士になると決心してから、ずっとそうしてきた。意識的にコツコツと準備してきたからこそ、ヒューストンに辿り着いた。

マイナス思考の力

恐怖とは、何が待ち受けているのかわからないという状況、これから起こる事に対して何の手も加えられないという感覚から生まれるものだ。無力感を抱いている時の方が、事実を把握している時よりも、はるかに怖い。何に警戒すればいいのかわからないと、何もかもが危険に見える。

宇宙飛行士は、ロボットみたいな冷徹な心を持っていると思われがちだ。でも、ストレスやリスクの高い状況で冷静を保つのに必要なのは、知識だけだ。確かに、それでも緊張、ストレス、警戒心はゼロにはならないかもしれない。でも、恐怖は感じないはずだ。心の準備とは、成功を確信する事とは違う。本当の準備とは、どこに失敗の危険があるかを理解して、その対策を練る事だ。